May.63 ページ26
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「A先輩!えへへ。」
「だから、先輩って呼ぶなっての。私はあんたの先輩じゃない」
「え〜。あたしはA先輩をプロデューサーの先輩として尊敬してるんですよ〜」
「別にしなくていい」
2winkのライブが無事大成功で終わって早数日。私は柏木すみれに先輩と呼ばれ、付きまとわれている。しかも、敬語になってるってことは、本当に尊敬されてるのかもしれない。
聞くところによると、私が指摘したことで、柏木はお父さん以外に色んな方に褒められたらしい。それで調子に乗って私を先輩呼ばわりしている。正直鬱陶しい。
「でも、A先輩の指摘のおかげで、とってもいいライブになったんですよ〜!あたしもプロデューサーらしくなったでしょ!」
そう、何を思ったのか。こいつは、ライブが大成功に終わったと同時に服装やら髪型やらを見直したらしく、仕事としてのきちんとした服装になっているのだ。カジュアルな服装に、ストレートヘア。メイクも濃くなく、正直普通に可愛い。メイクしない方が可愛いとかそんなことある?
「てか、あたしの事柏木って呼ぶのやめてくださいよ〜。すみれって呼んでください♪」
「うざ。てか、何しに来たわけ?ここ、星奏館なんだけど」
「そのことなんですけど!A先輩、ここに住んでるんですよね!あたしもここに住みたいです!」
「無理。ここ、女人禁制だから。」
「え!?A先輩、男だったんですか!?」
「私は女だ…!私だけ特別なの。星奏館はおじいちゃんのものだから、私はおじいちゃんの代わりなの。」
そう言えば、「そうなんですね〜」なんて言ってる。「でも、あたし諦めませんからね!」なんて言ってるから「諦めろ!」って言っておいた。
まあ、色々改心して、2winkの2人やスタッフさん達にも謝ってたから私も許してやろう。あんずちゃんには劣るけど、いい
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作者名:玲咲 | 作成日時:2021年5月1日 0時