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May.54 ページ17

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「ゆうたく〜〜〜ん!!大丈夫!?辛くない!?お兄ちゃんがして欲しいこと何でもしてあげるからね!」






そう言って慌てて入ってきたのは、ひなただった。彼はゆうたのベッドに涙目でしがみついていた。






「Aさんが看病してくれたからだいぶ楽になったよ。てか、」





そこまで言って、ゆうたは体を起こして言った。





「アニキも寝てよ!本当は苦しいんでしょ!?俺の前だからって平気ぶらなくていいよ!」

「え!?俺は全然大丈夫だよ!ほら、元気元気〜」





ひなたは力こぶを見せるポーズでへらへら笑った。





「アニキがそういうつもりなら別にいいよ…。はぁ、ひなたくん(・・・・・)は今すぐここで寝なさい!お兄ちゃん命令です!弟が無理してるのにお兄ちゃんがここで寝てる訳にはいかない!」

「だから、本当に大丈夫だって…」

「俺たちは双子だよ!?俺がこれだけ疲労で熱が出てるんだから、ひなたくん(・・・・・)だって同じくらい疲れが溜まってるはず!俺に寝てて欲しいなら、ひなたくん(・・・・・)も休んで!」






一気に叫んだゆうたははぁはぁと息が上がっている。ひなたはそれを聞いて、息が詰まったように何も発さなかった。そのまま、下を向いてしまった。





私はひなたのおでこを触ってみると、それはそれはすごく熱くて。よく見てみれば、ひなたの顔はほのかに赤いし、呼吸も苦しそう。





「…ひなた。寝よっか。」

「でも、」

「寝よっか」




私の圧で大人しく看病されることを選んでくれたらしい。熱を測れば「38.5」と相当熱が高い。どうして自分の体を壊してまで頑張るんだろう。もっと、自分を大切にして欲しいなぁ。






その後、薫くんが帰ってきたから2人の看病を任せて私は自室に戻った。









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作者名:玲咲 | 作成日時:2021年5月1日 0時

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