May.49 ページ12
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「そんなことで気に病んでいるのかね?」
「そんなことって…!宗だって…!」
宗だって、トラウマになって衣装作れなくなったことあったでしょ。だから、一つ一つの作品を大切にしたいじゃん。
なんて言えるはずがない。私は口を手で止めて、「ごめん」と謝った。
「何を気にしているのかは知らないがね、Aに心配される筋合いはないのだよ。僕だって気に入らない作品は捨てるし、1から作り直したりするのだよ」
「いや、そうかもしれないけどさ」
「それに、月永はこの曲では要望は飲み込めてない、と言ったのだろう?それならば、君が言ったことはむしろ良かったのではないのかね。その曲を依頼主に渡していたらそれはそれで問題になっていたかもしれないしね」
「…」
宗は言葉を続けた。
「Aが思ってる以上に月永は君のことを考えているのだよ。だからそこまで心配する必要は無いね」
「そろそろ作業に戻るのだよ」そう言って宗は一方的に電話を切ってしまった。
「力になれたやろか…?」
「うん!ありがと、みかくん!」
元気に振舞ってみるも、やはり違和感は拭えない。どうしようかなぁ
「あっ!いた!」
声を出したのは、レオだった。
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作者名:玲咲 | 作成日時:2021年5月1日 0時