【あんスタ】私達の星奏館12【月永レオ】

Mar.377 ページ13

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｢いや〜、面白かったぁ〜！やっぱり真くん、上手だよねぇ。てか、弓弦怖すぎ…迫力が、ねぇ｣

｢うんうん、さすがは『俺』のゆうくんだよねぇ｣

｢そだねー｣






映画を見終わって、一息ついた時、泉が｢次の場所行くよ｣と私の腕を引っ張った。感想を語りたいであろう、泉にしては違和感のある行動のように思えた。





連れてこられたのは潮の香りが漂う海。気温も上がってきて、風も程よい温かさで気持ちいい。近くにあったベンチに腰掛けるよう促され、泉は｢ジュース買ってきてあげるから待ってて｣と海の家に行ってしまった。






待ってる間、手持ち無沙汰でさっき貰ったレオからの楽譜をぱらぱらとめくってみた。色んな曲調の曲。アップテンポのラブソングからバラードのしっとりしたものまで。なんか、この1年間を思い出すようなものばかりで、しみじみと感慨深い気持ちになる。






｢あぁ、なんか会いたくなってきちゃったなぁ…｣

｢おれも会いたかった｣







不意に聞こえたその声に、私が振り向く前にふわっと背中が温もりに包まれた。







｢おれも会いたかったよ。遅れてごめんな｣

｢れお…、なんで…｣

｢仕事速攻で終わらせて、Aに会いに来た｣






そう言って私と対面して色とりどりの花束を差し出した。






｢Aのこと考えながら選んでたら、色とりどりの花束になったんだ！受け取ってくれるか？｣

｢…うん！ありがとう！｣






｢愛してるよ｣と触れるだけのキスをして、久しぶりに感じたレオに胸が高なった。






この香りが、この温かさが…やっぱり私は大好きだ









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映画のネタバレになる部分は触れていませんので、ご安心くださいm(_ _)m





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