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否定もせず、肯定もせず。でも戯言だと言う。
そしてあの女の、冷め切った目。あれは嘘をつくにはあまりにも、自分を偽るにはあまりにも、何も無い目だった。
それがどういう意味を持つのか、幾度となく人に銃口を向けた私にはわかる。あれは誰しもの心の奥底にある、剥き出しのそれだ。あの女は本物の、悪魔だ。
「っ…………」
ほんと、なんなんだあの女は。味方も敵も引っ掻き回して、一体何がしたいんだ。
何も探らせてくれない、気づくことさえ許さないあの目。3年間一度もまともに見つめ返せなかった、あの青い目。銃を突きつけても逃げられないくせに、そもそもそれを突きつけることさえできなかった。させて、くれなかった。
「……………」
でももう、いい。もう終わりだ。ジークが一声叫ぶだけで、あの女も終わりだ。彼女が王家だろうとなかろうと、死んでしまえば関係ない。焦ることは、ない。今やるべきことは他にある。
イェレナは向こうで鎧と取っ組み合うエレンを見つめ、大きく息を吸った。
「兵を総動員しろ！」
ただ後ろに控える義勇兵は巨人同士の激しい戦闘に目を奪われ、動かない。腹の底から苛立ちともどかしさが迫った。
「…っ、早く！！」
「は、はいっ！」
そうしてやっと兵士が動き出す。その背中に「エレンを守れ！！」と叫ぶ彼女の脳裏に、再びあの蒼い瞳が過ぎった。
『…あなたに一つ言っておくわ、イェレナ』
やめろ。出てくるな。
『兵士というものは時に、圧倒的な力より、信頼に足る上官に従うものよ』
もうあんたは死ぬんだ。偉大なる兄弟の、素晴らしい計画の一役として——。
『あなたにそれがあるのなら、別だけど』
素晴らしい、計画の………。
「エレン……、どうして……っ」
だがイェレナには、脳内に流れる彼女の声も、目的不明なエレンの言動も、何も止めることはできない。
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なぎさ(プロフ) - 何回も見返すほど大好きです！！更新楽しみにしてます！ (11月21日 13時) (
レス) @page33 id: 548ee16a42 (このIDを非表示/違反報告)
春花(プロフ) - こちらのシリーズとっても大好きでいつも更新を楽しみにしてます‼︎完結まで頑張ってください、完結まで応援させてください‼︎ (11月5日 16時) (レス) id: 27efe983cc (このIDを非表示/違反報告)
ああ - このシリーズ大好きですっ (10月11日 23時) (レス) @page11 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - ずっと応援します‼︎大好きです！ (10月10日 15時) (レス) @page11 id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
おむすび(プロフ) - このシリーズマジで面白くて大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月9日 21時) (レス) @page1 id: 5b99419290 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年8月2日 9時
