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誰も、何一つ言葉が出なかった。
頭では信じたい、嘘ではないと思いながらも、こんな複雑な状況になって自分が何を信じるべきか、分からなくなっていた。
誰も何も声を発さない中、一人、アルミンがそっとルアナを振り返った。目が合った彼女は驚く様子もなく、ただ小さく頷く。次にアルミンが口を開いた時には、迷いのない芯の通った声が皆の鼓膜を揺らした。
「信じるよ。」
ルアナはそっとアルミンの背中を見つめ、その声に耳を傾けた。
「以前、君はこう言った。ユミルの民を含め、人々は皆求められたから存在する。いろんな奴がいた方が面白いからだってね。…君という人は、まるでジークの思想に反した姿勢を見せてきた。君はそういう奴だよ」
そう言ってオニャンコポンに手を差し出すアルミンに、ルアナは思わず身震いしそうになった。
あぁ、そうか。こんな感じ、だったのか。エルヴィンの目には、私の背中が、こんな風に見えていたのか。こんな風に逞しく、大きく、でもどこか寂しく、見えていたんだ。
それなら、とルアナは小さく息を吐いた。
今私がすべきなのは、彼らに委ねること。どのみち、この身体では何もできない。ただ、彼らを見守る。それが大人として今私がすべきことだ。
「……ルアナさん、何も言わなくていいんですか」
彼らに聞こえないよう声を落としてユーリが声をかける。ルアナはほんの少しだけ口角を上げて、彼らの背中を見つめながら返した。
「うん。これはあの子たちとエレンの喧嘩だから」
「…………」
「私たち大人はただ見守ろう。彼らがしたいと思うことを、ちゃんと聞こう。彼らが躓いた時は、手を貸そう。それが子供達にできる、大人からの最大限の愛だよ」
「……そう、ですね」
ユーリもベンもただ静かに104期たちの背中を見つめた。その背中にはあの新兵だった頃の初々しさはもうない。ちゃんと何かを背負っている背中だ。ルアナも、ユーリとベンも、みんな通ってきた道だ。
今はただ、見守ろう。彼らがどんな選択をするのか、この目でちゃんと見届けよう。そしてそれを果たした暁には——。
ユーリもベンも、�犲´瓩�すぐそこまで迫っていることに、驚くことなく気づき、そしてなんの迷いもなく受け入れていた。
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なぎさ(プロフ) - 何回も見返すほど大好きです！！更新楽しみにしてます！ (11月21日 13時) (
レス) @page33 id: 548ee16a42 (このIDを非表示/違反報告)
春花(プロフ) - こちらのシリーズとっても大好きでいつも更新を楽しみにしてます‼︎完結まで頑張ってください、完結まで応援させてください‼︎ (11月5日 16時) (レス) id: 27efe983cc (このIDを非表示/違反報告)
ああ - このシリーズ大好きですっ (10月11日 23時) (レス) @page11 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - ずっと応援します‼︎大好きです！ (10月10日 15時) (レス) @page11 id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
おむすび(プロフ) - このシリーズマジで面白くて大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月9日 21時) (レス) @page1 id: 5b99419290 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年8月2日 9時
