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「…ね、リヴァイ」
ハンジがボソリと呟いた時、彼女もまた不思議な感覚を味わった。何か違う世界に飛ばされたような、頭に何かが響くような感覚。そして聞き間違えるはずもないエレンの声。
「今のは、まさかっ…、エレンが世界を…！リヴァイっ」
聡いハンジは一瞬で何が起こったのかを察し、視界が森に戻ったところでリヴァイを振り返った。すると、先まで意識を失っていたはずのリヴァイがむくりと起き上がっていた。
「なっ…！」
「っ……。あいつは、ルアナは…、どこだ…っ」
リヴァイは体を起こすや否や、左目で小さく周囲を見渡した。
開口一番にルアナか、どんだけ好きなんだよ、とハンジは思わず突っ込みそうになったが、さすがに場違いなので、何も言わずにリヴァイの肩をそっと押した。
「起きなくていい。まだ傷は癒えていないんだ」
「ルアナは…っ、あいつの方がよっぽど、重症だっ……。もろに雷槍を、食らってる…」
リヴァイが押し返すことはなかったが——大方、押し返すほどの体力がまだ戻っていないのだろう——、彼の左目はまだ彼女の姿を探していた。
ハンジは小さく息をつき、口を開いた。
「すまない。君を見つけた時にはもう、あの子はいなかった。…でも、直前まで一緒にいたんだね？」
「……庇いやがった、あのクソガキ…っ。巨人の力があるからって、そう何度も、腕吹っ飛ばされたら、まともに糞も出せねぇだろうが……っ」
「……都合悪くなると口も悪くなるの、君も相変わらずだな全く」
リヴァイの彼女に対する情愛というか、彼女のことになるとやけに熱くなるところは今までも何度か見たことはあるが、彼女が戻ってきてからさらに重症化しているようだ。まあ一度死別しているので、当たり前といえば当たり前なのだが、こうも珍しく狼狽しているのを見ると不意に気が抜けそうになる。
「きっとルアナは自力で逃げたんだろう。あの子は頭がいい。あの場で見つかったらまずいって思ったはずだ。きっとどこかに身を隠してうまくやってるよ。君の知らないところでは死なないんだろう？」
「っ…、なぜそれを、知ってる」
「何言ってるんだ。私はルアナの親友だ、あの子のことなら君より知ってるさ」
「……クソメガネが」
ハンジに宥められたのが気に食わないのだろう。リヴァイは左目を細め、ふいと顔を背けた。
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ふゆ(プロフ) - めっちゃ引き込まれるお話ですね！！！ほんとに更新が楽しみです！ (12月2日 0時) (
レス) @page38 id: 484893ce06 (このIDを非表示/違反報告)
せい - 最近イッキミしたもので！最高しか言えません！！応援します！ (11月28日 4時) (レス) id: 9598d06351 (このIDを非表示/違反報告)
あい - とってもおもしろくて一つの物語として楽しんでいます。続きのお話が楽しみです！ (11月22日 19時) (レス) @page32 id: fbec67f27a (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - ドキドキしながら読ませてもらいました。作者様のペースで良いのでこれからのお話も楽しみに待っています！！ (11月22日 17時) (レス) id: c807065baf (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - 更新待ってます！！頑張ってください！！ (11月12日 17時) (レス) id: 2973651174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年8月1日 8時
