12 -From You, 2000 Years Ago- ページ13
「クッソ！近づけねぇ！！」
「ジャン！後ろ！！」
「っ、！」
エレンの元に急行するジャンとコニー。援護しようにも、マーレ兵が邪魔でさっきから一進一退を繰り返していたが、今度は巨人が行く手を阻む。屋根の上にいたマーレ兵たちは格好の餌食だ。
ジャンは後ろに迫っていた巨人を、ガスを吹かして避け、そのまま項に刃を立てた。久しぶりの対巨人だというのに、手に残る感触に懐かしさは愚か久しぶりの感覚もない。
「ジャン！」
背中からベンが叫ぶ。そのさらに後方でユーリが調査兵を何人か引き連れて巨人討伐に追われていた。
「状況は！」
「エレンが硬質化でライナーを拘束。巨人の中から出てきました。ジークとの接触を図るようです」
「ジャンたちはエレンの援護に向かってくれ。俺は壁際の巨人を片付けてミカサと合流する！」
言うやいなや、ベンはすぐ壁の方へ飛び立っていく。あっという間に小さくなっていく背中に武運を祈り、ジャンはさらに向こうへ目を凝らした。
ベンの言った通り、確かに巨人が壁に集まっている。エレンもジークも巨人の体から出て、しかも丸腰だ。巨人化する体力が残っているかも微妙なところ。接触の間に巨人が割り込んでくる可能性も十分あった。
その時、鎧が大きな呻き声を上げた。同時にバキンとガラスが砕けるような音が響く。鎧が硬質化の枷から腕を強引に引き抜いたのだ。巨人の足で一歩分ほど先にエレンが走っている。
すぐに伸ばされた巨大な腕に、ジャンは手持ちの雷槍を打ち込んだ。が、体勢を崩すには威力が足りない。
もう一度体勢を整えて一発、とアンカーを刺し直すよりも先に、反対側から雷槍が飛んできた。真っ直ぐ鎧の頭部に向かったそれは、凄まじい爆発とともに鎧を吹っ飛ばした。炎の先に見えたのはコニーだ。
一瞬だけ目線を交わし、二人は地上を走るエレンを守るように左右に並走した。その直後——。
パン——！！
彼らの目と鼻の先で、エレンの首が吹っ飛ばされた。轟音で音を聞き分けることさえ困難な中、鋭い発射音は嫌に耳に残った。エレンの頭部は宙を舞い、僅かに放物線を描いて飛んでいる。
ジャンはただそれを見ていることしかできなかった。
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ふゆ(プロフ) - めっちゃ引き込まれるお話ですね！！！ほんとに更新が楽しみです！ (12月2日 0時) (
レス) @page38 id: 484893ce06 (このIDを非表示/違反報告)
せい - 最近イッキミしたもので！最高しか言えません！！応援します！ (11月28日 4時) (レス) id: 9598d06351 (このIDを非表示/違反報告)
あい - とってもおもしろくて一つの物語として楽しんでいます。続きのお話が楽しみです！ (11月22日 19時) (レス) @page32 id: fbec67f27a (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - ドキドキしながら読ませてもらいました。作者様のペースで良いのでこれからのお話も楽しみに待っています！！ (11月22日 17時) (レス) id: c807065baf (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - 更新待ってます！！頑張ってください！！ (11月12日 17時) (レス) id: 2973651174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年8月1日 8時
