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流れていく景色に絶望は隠しきれない。
三年前、終わらせたはずの悪夢が再来した。それだけではない。ここにいる巨人のほとんどが顔見知り以上だ。巨人が人間だと、同胞だと知らなかったあの頃とは違う。巨人の正体を知った上で見るこの光景は、地獄なんて生優しい言葉では言い表せない。
巨人が人間を食べている。砦に張り付き、中の人間を物色している。立体機動を持たないマーレ兵に逃れる手立てはなく、格好の餌食だ。もちろん島の人間も捕食対象だ。
嫌でも身体が震えた。
ユーリの背後遠くで雷槍の爆撃が聞こえる。ミカサかアルミンが車力の重機関銃装備を撃破したか。
ユーリとベンも巨人が密集する区画に到着した。
「ベン！壁際の巨人は任せたぞ！」
「了解！」
ユーリとベンが左右に散ってそれぞれ巨人に向かっていく。懐かしくも痒くもない肉を削ぎ落とす感触に、ユーリは顔を顰めた。
「重すぎんだろ……」
一度にこの数の巨人は、経験した数多の壁外調査の中に前例はない。それも全て一介の兵士だった頃の戦場で、かつ精鋭が多く前線に立っていた頃の話だ。こうして何かを背負って巨人と対峙したことはない。
目に見える兵士たちの中に、どれほど手練れの精鋭がいるだろうか。
「っ…………」
耳を切っていく風の音。視界の片隅で金色の髪をした巨人が、人を踏み、食い、握り潰している。
ただ、気のせいか否か。手にする硬質化ブレードは軽量さが売りのはずだが、何だか重量が増した、……ような気がした。
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ふゆ(プロフ) - めっちゃ引き込まれるお話ですね！！！ほんとに更新が楽しみです！ (12月2日 0時) (
レス) @page38 id: 484893ce06 (このIDを非表示/違反報告)
せい - 最近イッキミしたもので！最高しか言えません！！応援します！ (11月28日 4時) (レス) id: 9598d06351 (このIDを非表示/違反報告)
あい - とってもおもしろくて一つの物語として楽しんでいます。続きのお話が楽しみです！ (11月22日 19時) (レス) @page32 id: fbec67f27a (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - ドキドキしながら読ませてもらいました。作者様のペースで良いのでこれからのお話も楽しみに待っています！！ (11月22日 17時) (レス) id: c807065baf (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - 更新待ってます！！頑張ってください！！ (11月12日 17時) (レス) id: 2973651174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年8月1日 8時
