# ページ10
マリーの隣に座ったハリーは、顔を引きつらせていた。
ハリー「聞いて。トレローニーが変だったんだ！」
ロン「……トレローニーはいつも変だろ」
ロンが何言ってんだ？という顔でハリーを見つめる。その頬はしっかりと膨らんでいた。
ハリー「そうだけど、でも明らかに様子が変だった！引きつけの発作でも起こしたみたいな！」
ハーマイオニー「ねぇ、お願いだからあいつの話はしないで」
マリー「それで、どう変だったの？」
マリーはハーマイオニーの言葉を無視して、ハリーに尋ねた。
ハリー「今宵、戻ってくるって」
ロン「戻ってくる？何が？」
ハーマイオニー「もうロン！口に物入れたまま話さないでよ！」
ハーマイオニーがロンにかぼちゃジュースを手渡す。
ハリーが聞いたトレローニーの言葉はこうだった。
『今宵、戻ってくる…！今宵、友を裏切った殺人鬼が解き放たれ、自由の身になって……！罪なき者の血が流され、召使は再び主人のもとに馳せ参ずるであろう！』
ハーマイオニー「……それって、シリウス・ブラックのこと？」
ロン「じゃあ、主人のもとに戻るって……」
マリー「ヴォルデモートのことよね」
ロン「おい…！その名前は言うな！」
ハーマイオニー「あなたが言わせたんじゃない」
ハーマイオニーが冷たくロンを一瞥する。
ハリー「マリー、僕はトレローニーの本物の予言を聞いたのかな」
マリー「うーん……」
マリーは考え込むように一点を見つめ、そしてゆっくりと口を開いた。
マリー「もしそれが本物の予言だったら、今夜ブラックが――」
マリーがそう言いかけた時、ちょうどふくろう便の時間となり、その話は中断となった。シャウンがマリーの前に降り立ち、その前足を突き出したからだ。そこには一枚の紙切れが括りつけられていた。
マリー「ありがとう、シャウン」
シャウンにソーセージをあげながら、マリーは急いでその手紙を開いた。
ハグリッド『処刑日が今日に決まった。お前さんたちにできるこたぁなんにもねぇんだから、来るなよ。お前さんたちに見せたくねぇ。』
今度は涙がにじんで濡れてはいなかったが、激しく手が震えたのか、ほとんど字が判読できなかった。さっと内容に目を通したハリーがすぐに口を開いた。
ハリー「行かなきゃ。ハグリッド一人で死刑執行人を待つなんて、そんなことさせられないよ！」
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akithin.(プロフ) - 凄く面白くて作品にのめり込んでしまいました！更新楽しみに待ってます！ (4月7日 19時) (
レス) id: 99ff633255 (このIDを非表示/違反報告)
うたねのどあ(プロフ) - 本当に大好きな作品です…！！思わず一気読みしてしまいました！！これからの展開が楽しみです…！無理をせずに更新お待ちしております…！ (1月4日 18時) (レス) id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - まってます！ (10月8日 12時) (レス) @page25 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
名無し17098号(プロフ) - 続き待ってます！ (9月12日 19時) (レス) id: 45c6c008b2 (このIDを非表示/違反報告)
あーむ(プロフ) - 初めまして。もう更新はされないのでしょうか…？更新待っております。 (2022年7月15日 23時) (レス) id: bdae7c5760 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2021年5月20日 1時
