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「あのねぇ、あんたの敵は私じゃなくて巨人なの。私にムキになってどうするのよ」
「ほらぁ、ガス節約っ！何度も同じこと言わせるなー！」
「あぁもう！誰彼構わず威嚇しない！言っておくけど、あんたは訓練兵も卒業してないペーペーなんだからね！」
ヒートアップというより、どうやらこっちがルアナの本性のようで、呼び方も「君」から「あんた」へと降格し、俺の背がこいつより低いせいで頭を引っぱたかれるのはしょっちゅうだ。あぁ、あとひどい時には「チビ」とも言われたな。
「とにかくあんたは敬語！それを身につけなさい！私は――って、納得はしてないけど、まぁ許容範囲としても、そこから一歩出たらあんたはただの無礼者よ」
「だが、お前もエルヴィンやミケに敬語じゃねぇだろーが」
「そっ、それはっ！……あんたと付き合いが違うの！もう、エルヴィンなんかお父さんみたいだし、ミケはお兄ちゃんみたいなもんなの。あんたは例外！！」
ピシッと俺を指さして、ルアナはそう言い切る。
このクソガキがひとつの分隊を任される若頭なんて、ここだけ切り取ったらまぁ想像がつかねぇ。
だが、戦場となると途端に顔つきが変わる。逞しい、その一言に尽きる。
こいつが、ただ強いわけじゃないからこそ、俺はこいつを受け入れられたのかもしれない、と最近は感じている。
「………ま、俺はお前みたいに仲間からの信頼とか、そういうのには向かねぇけどな」
「ん？何か言った？」
「なんでもねぇ。今日もやるぞ」
「………どうせ負けるくせに」
「勝つまで付き合え」
「っ、だから！上官には敬語！」
「お前が良いって言ったんだろーが」
「なっ、！良いとは言ってないから！」
今日も、周りの奴らにやれやれという顔をされながら、ルアナに立体機動の勝負を挑む。
こうして、あっという間に一年が経った。
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p(プロフ) - 一気にここまで読みました！読んでいてめちゃめちゃおもいろい！止まりませんでした！続きとっても楽しみにしてます！ (2021年9月4日 18時) (
レス) id: cd4b92f726 (このIDを非表示/違反報告)
シエル先生 - 胸がドキドキするリヴァイの小説を読めてとても楽しいです更新頑張ってください (2021年8月18日 2時) (レス) id: 7d890425dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2021年8月6日 12時
