Name of Love ―悪魔の子編Ⅰ-2―《進撃の巨人》 (ページ21)

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その時、コンコン、と執務室に来訪者を告げる音が鳴った。

「108期調査兵、ナディア・フランツェスカです。司令宛のお荷物をお届けに参りました」

扉のそばにいたユーリが扉を開けると、ルアナにはあまり顔馴染みのない女兵士が細長い小包を手に立っていた。

「ユーリ副団長、お疲れ様です！」

「あぁ、ナディアか。俺が司令に渡しておこう。ご苦労だった」

「はっ！」

ユーリに敬礼をした彼女は荷物を渡すとすぐに姿が見えなくなった。

それにしてもこのタイミングで荷物、とルアナは訝しげに眉を顰めた。

「えっと、送り主は……。あ、兵長からですよ」

「え？」

ユーリから小包を受け取りながら、ルアナはますます混乱した。

リヴァイから荷物？一体どういう風の吹き回しだ。

ルアナはありがとうとユーリから小包を受け取る。送り主は確かにリヴァイ・アッカーマンと書いてあった。包み紙をビリッと破ると、細長い箱が出てくる。その箱の開け口に指を引っ掛けて中身を取り出した。

「え…………」

その中身に、ルアナは大きく目を見開く。

「あぁ、それ、今兵団内で流行ってるやつですよ。さすがは兵長、粋ですね」

リヴァイ名義で送られてきたのは、一本のワインボトルだった。