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今日一日も、特に何も起こらずに穏やかに過ぎていった
食事を３食毎日とることの違和感にもようやく慣れてきた
慣れてはきたが身体の震えや恐怖はなかなか消えてはくれない
出来上がった料理を目の前で均等に装い分けられ出されたものを先に食べる姿を確認してから自分も食べる
いつの日か吐き戻してしまった唐揚げも今日のこの唐揚げのような味だったのだろうか
「美味いか、A」
「…はい、ありがとうございます」
何と比べて美味しいかは分からないけどその温かさと香ばしい醤油の香りは安心できる気がするから相澤のその言葉に肯定の言葉を返す。味噌汁も毎回具材は違うがその味噌の香りはどこか懐かしさを感じてほっとするもので嫌いではなかった
その懐かしさが、自分が悟竹心であった幼少の頃の記憶や思い出によるものなのかは実感はない
でも、そうだといいなと思っている
それだけが、今のAが救われるべき人間だと思ってもらえる部分だからだ
マフィアのメンバーで、オールマイト暗殺を目的に雄英に潜り込んで敵連合を合宿に招き入れてオールマイトを終わらせた…こんな大罪を犯してる人間を許してくれるのは、誘拐されて無理矢理悪の道に染められた“悟竹心“が哀れだからで可哀想な人間だからだ
Aにそれがイコール自分だという実感はいまだにない
だからそのシナリオを借りている
可哀想な少年と哀れんでもらっている
本当は牢屋にでも入れられて罪を償わなきゃいけないはずなのに、自由に温かな食事をもらって呑気に日々を過ごしている
「っ…」
それがどれだけ生温くて居心地が良くて
罪深いことだろう
そんな事ばっかり考えてしまって美味しいはずの食事が急に気持ち悪いもののように思って箸が止まる
「どうした…？もう腹一杯か？」
「…いえ、」
咄嗟に口から出るのは“大丈夫“という言葉
知られてはいけない
気付かれてはいけない
この偽りの平穏を壊したらきっと冷たい寂しい日々が待っている
「(嘘でも、ここにいたい…もう手放したらこんな優しい人達には会えない、もう嫌だ…)」
手を赤く染めることも痛みに孤独に耐える日々も
聴きたくない声に翻弄され人生をぶち壊すのも
だから、今のこの胸の痛みも不安も隠し続けなきゃいけない
これくらいは堪えられる。嘘に縋り付く代償と思えば軽いものだ
“悟竹心“が受けるはずの恩恵を奪う罪に対する罰なのだから
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みけいぬこ(プロフ) - ryupu861さん» コメントありがとうございます！続編は書こうと思ってましてようやくとなりました✦ฺまたお来ていただいてありがとうございます！更新頑張っていきますね！ (2023年4月4日 7時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ryupu861(プロフ) - 初めまして！何ヶ月か前に読んでいて、続編が出ていてびっくりです！これからも楽しみにしています！ (2023年4月3日 23時) (レス) @page42 id: 951cdc533b (このIDを非表示/違反報告)
縷々(プロフ) - みけいぬこさん» わっ、わっ、レスありがとうございます✨恐れ多いだなんて！！もっと自信を持ってください！！みけいぬこさんの文才には到底敵いませんが、仲良くしていただけると幸です！！ (2023年3月30日 18時) (レス) id: a8b0369670 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 縷々さん» そして！！小説書かれていたのですね！しかも…私のようななんて…嬉し恥ずかし恐れ多い！でも嬉しいです✧︎共に楽しんでいきましょう！！ (2023年3月30日 12時) (レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 縷々さん» コメントありがとうございます！そして友人申請気づかず申し訳ありませんっ！普段あまりないので💦仲良くしてくださいませ！深夜に発狂笑考えが纏まらず原作がハラハラ展開すぎてどうしようかと思ってました！普通の人生、波乱気味ですが歩ませていこうと思います！ (2023年3月30日 12時) (レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年3月17日 12時
