【ヒロアカ】荊棘の少年4 (ページ20)

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「はい、という訳で脅かす側は先攻B組。A組は二人一組で3分置きに出発。所要時間は15分」

夕ご飯を食べ終わり肝試しの時間となった。キツい特訓の息抜きにはやや心臓に悪いが皆比較的足取りは軽くスタート地点に集まる
ここに来る前、にぎやかし組であり1番楽しみにしてたであろうメンバーが総じて補習に連行され阿鼻叫喚だったのはまた別の話。

プッシーキャッツの説明を聞き、ここに今B組が居ない理由を悟る…既にa組を脅かすためにスタンバっているとの事

「闇の共演」

「(また言っとる！？)」

どこか皆浮き足立っている様子

直接の接触はなしだが個性を使っての脅かしはOKという事で想像以上に怖いものになるのではないかと予想。緑谷は気を引き締めた

「創意工夫でより多くの人数を失禁させたクラスが勝者だ！」

「やめてください、汚い……」

1番楽しんでいるのはプッシーキャッツなのではないだろうか…すごく楽しそうである。耳郎が苦言を呈していると砂利を蹴る音がして、そちらを見やる

「！」

「ごめん、遅くなった。連れてきたよ」

先に見えたのはプッシーキャッツの1人であるマンダレイ

そしてその後ろにもう1人

「「「シン/くん/ちゃん！」」」

「……」

ラフな格好のシンそこにはいた

「もう体は大丈夫なん？！」

「…意識もはっきりして自分で歩けるからね。息抜きも必要かと思って連れてきたの。一応少し食べてきたから、大丈夫だと思うわ」

「！？肉じゃが食べてくれたんですか？？」

マンダレイの言葉にぱぁっと嬉しさに顔がほころぶ緑谷

「あ、…ごめん。それは食べてなくて、りんごを」

あまりの嬉しそうな声に胸が痛む、マンダレイ。正直にそう言うとしゅん…と緑谷以外も沈むものだからどんだけ普段食べないのよ、この子…とちらとシンをみやる

「…」

誰とも目を合わせようとしない暗い瞳
その瞳にどうか光が差し込んで欲しい、と思ってしまう

「さぁ！揃ったしくじを引くよー！とったとったー！」

場の雰囲気を一気に変えるようにラグドールがくじの入った箱をもって走り回る。それによってまた明るくなる空気にマンダレイはほっと息を吐きシンをもう一度見やる

「…少しは楽しんできなさい。みんなと一緒に」

「……」

私の言葉は、彼に届いているのだろうか…

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