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「あれ…」
くじを全員引き終わり、いざ開封となった
今回二人一組が綺麗に成立する、はずであったのだが…
「えへへー、ごめーん。なんか間違えちゃったみたーい！」
1組目 常闇・障子
2組目 耳郎・葉隠
と続き…
「っんで！ここだけ3人なんだよ！！！！」
「僕、1人…」
爆豪は苛立ちにそう叫ぶ。ここだけと指さした先には轟とシンの姿が。どうやらラグドールのケアレスミスで三人一組と一人ぼっちができてしまった模様
「おい尻尾、代われ……!!」
敵顔負けのドスをきかせた爆豪に詰め寄られるも尾白にはどうすることも出来ず…もうこのままいっちゃおー！運も実力のうちー！とどこかズレてる自論で押し通し、そのまま1組目がスタートとなっていった
「(…これはなんだ？)」
無言で轟、爆豪に連れられ夜道をただ歩く今の状況がどういうものなのか、シンは1人混乱していた
マンダレイに連れられ来たはいいものの読み取れたものは"きもだめし"というもの
字面的にもピンと来なかったのに今この状況でますますわからなくなる。何やら紙の入った箱を渡され見様見真似で1枚取ると数字がひとつ書かれていただけ。それを見て先程爆豪が荒れていたのだから、もう意味がわからなかった
少し前を歩く2人は先程「お」と呟いていた
2人の影になって見えてなかったが女子が1人(おそらく
B組だろう)がいたが特に何もすることなく通り過ぎる…ついていくだけですむなら、いいかとシンは諦めのため息をそっとこぼす
「おい」
ふと、気配を感じ前を見れば背中を向けていたはずの爆豪がこちらを向いて立ち止まっていた。自分に用があるのだろうその様子に嫌な予感がした
「こんなもん楽しむ気もねぇ、時間の有効活用だ」
「爆豪、何するつもりだ」
「てめぇは黙ってろ」
轟が止めようとしてるのがなんとなく見て取れるが爆豪はそれを振り払いもう一歩、こちらに近寄ってくる
「…来るな」
「今は聞こえてんのか？」
「！」
爆豪のその言葉に、シンの体が強ばる
きこえてるのか、彼は確かに今そう言った
「耳聞こえてんなら、このうるさい音わかんだろ？」
「…当たり前だ」
咄嗟にそう答えたが、爆豪は途端ニヤ…と人の悪い笑みを浮かべるものだからしまった…と思い轟を見やる
轟は話についていけてないといった表情だったが、シンを見つめるその瞳は驚きに満ちていた
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年2月24日 16時
