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背に小さなぬくもりを感じながら相澤は教員寮までの帰路を歩く。隣には可愛らしいラッピングの施された袋を両手で大事そうに抱えたA。赤いサンタの衣装に身を包んでいるからか今から寝ている良い子の元へその大切そうなプレゼントを贈りに行くようにも見えて少し口元が緩む
こんな綺麗な少年がサンタだったら枕元にこれみよがしに欲しいものを書いた紙を置いて来てくれることを待つのにな、と詮無いことを思う
歩く度に揺れるサンタ帽子のぽんぽんがAの心境を物語っているようで微笑ましい
「楽しかったか」
「楽しかった、です。うん。楽しかった」
噛みしめるように言葉を紡ぐAの口元は自然と緩まっていて、目を細め穏やかな表情を浮かべてくれることにただただ嬉しさが込み上げる
年相応の、柔らかい表情をやっと見せてくれた
ここがAにとって心安らげる場所となった
そう思ってもいいだろうか
「初めて、プレゼントもらいました」
「そうか」
「あんなたくさんの料理も初めて、どれもおいしかった」
「そうか」
「相澤さん、を信じてよかった。俺、今幸せ、だと思いま、ス…」
「……」
唐突に紡がれたその言葉に思わず歩みが止まる
数歩先を行ってAの足も止まる
「似合ってる……って言ってくれて嬉しかった。まだ自分の容姿は好きになれないし怖いものは完全に消えない…けどっ」
そう言葉を区切り振り返ったAは泣きそうな、でも恥ずかしそうに顔を真っ赤にさせてまっすぐ相澤を見つめていた。少し下がった眉に眉間に寄った皺は顔が赤いからただただ恥ずかしさで歪んでいるのだと分かる
「ここの人達がくれる言葉にはっ嫌なものがない……そう思う、し思いたいっ！俺からは何もあげられないけど……ここにいる人たちを、ヒーローをっ…信じる気持ちを伝えたくてっ……」
「何もいらないよ」
一生懸命伝えようとしてくれるそれだけで
相澤は満たされた心地がした
プレゼント交換の2人分は相澤が用意したものだ
それにAは気づいたようだ
自分は何もあげられてない、と
「その言葉だけで十分だ。ありがとう、信じてくれて」
「っ……俺の方こそ…救けてくれてっここに、連れてきてくれてありがっ、……夢みたいだ…」
「夢じゃない、これがお前の当たり前になる。そう約束する」
聖なる夜に相澤はそう誓った
無垢な雫を拭いながら
そっと触れることを許された肩を抱く
この子がもう悲しまないよう
より一層守り育てていこう、と
．
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みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
