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「……俺、も相澤さん達の…役に立ちたい…」
こんな言葉が
Aの口から出てくるなんて
誰が想像できただろう
人に怯え
誰も信じられず
一人痛みに恐怖に耐え蹲っていた孤独な少年が
誰かの為に
己の為に何か出来ないかと
人の為に行動しようとしてくれている
浮かんだ感情は愛おしい、だった
それは、野良猫が己の手に擦り寄ってきてくれたような
そんな感覚に近いかもしれない
守ってあげなければ、そう思ってしまうと同時に
その擦り寄ってきてくれた信頼を
その思いを大切にしたいと思った
「……Aがここで健やかに育ってくれるだけで俺の役には立ってる。面倒も起こさず勉強面も優秀、食べ物の好き嫌いもない。十分すぎるくらいだ」
「！……そういうことじゃなくって、何かもっとこう役に……こ、個性とか……」
Aはもう16
幼子をあやす様な物言いでは納得はしてくれない
少し顔を赤らめそうじゃないといい、あえて逸らした所をはっきり言葉にするからなかなかに後ろめたいと思っているのだろう
己の個性で、役に立ちたい
「A、気持ちは嬉しいが俺はそれを望んじゃいない」
「っ……」
下手に躱して拗れるくらいなら、と相澤は端的にAに伝える
「お前の個性はいい個性だ。使い様によっては俺達に有利に働くこともあるだろう」
必要ない訳じゃない、ただ使わせたくないだけ
「だが、それでお前の大切な人との記憶や過去が消えていくならその有利さはいらないよ。俺はお前を守りたいから」
たとえ、悲しい辛い記憶だけだとしても
その中にある小さな幸せや出会いの記憶を
消させたくはない
今に繋がる大切なそれらをなくしたとき
今との辻褄が合わなくてAが不安になってしまう気がするから
「今のお前を守る為にも過去は大切だ。だからそれを奪わせたくはない。たとえそれがお前自身の力であっても、だ」
「相澤さん…」
今のAを形作るのは過去のAがあってこそ
多くの苦を経験し
僅かな優しさに触れ
大きな明るい未来に今歩み始めてる
そのどれもが欠けてはいけないんだ
「お前はもうその個性を無作為に振りかざす道にはいないんだ。目指す夢にまっすぐ進めばいい。恩返しなんて…お前が笑って生きてくれるだけでもらってるようなもんだ」
そんなこと考えなくていい
ただそこに居てくれるだけでいいし
何もしないからといってAの価値が下がるわけでもないのだから
．
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みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
