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目元を赤く滲ませて苦しげに表情を歪める目の前の少年が
通形にはとても尊く綺麗なものに見えて仕方がなかった
「俺が…昔全部記憶なんてなければって思ったから…きっと自分のためで…エリのためじゃ、ないっ……です」
そう言葉を紡ぐAはどこか悪い事をした罰を恐れる幼子のようなそんな感じだった
過去にたくさんその個性で誰かの記憶を消して逃げ回ってきたA
その個性は悪であると刷り込まれてきたことだろう
行動だけみれば過去を今も同じ相手の記憶を消す行い
でも、その行動原理が大きく違うことに彼は気付いていない
「Aくん、」
努めて優しく言葉をかけるが震える両肩
腕の痣を隠すように強く握って一回りくらい体を縮こませるその姿
できるならそっと抱きしめて安心させてあげたいけど
今はまだそこまではできないと判断して言葉に全てを集中させる
思いよ届けと念じながら
「君は今、ただ記憶を消したんじゃない。エリちゃんの恐怖や辛い気持ちをも消してあげたいと願ってそうしたんだ。そこに君の優しさや思いやりがいっぱい詰まってる。相手を思いやって体が動いたんだよ」
「……っ」
「過去の自分とエリちゃんを重ねたっていい。そこには自分みたいになってほしくないっていうAくんの気持ちがあるんだ。今穏やかにエリちゃんが隣で寝てる。その寝顔は君が守ったんだよ」
少し前、Aは誰かを思いやる事なんて考えたことないと話していた
闇の中それを失わないでいたエリを純粋に尊敬し、自分とは違うと線を引いていたことも通形は知っている
でも、通形は思う
今の君の行動は、エリと同じことをしているということを
「誰かの為に動けることはとっても素敵なことなのさ！だから後ろめたく思うことはない！ま、Aくんのは反動が大きいから心配しちゃうんだけどね！もう痛くないかい？」
「心、配……？」
「そこ不思議がられるとビックリするんだよね！！当然！目から血流してたら心配するしご飯も喉通らなくなっちゃうんだよね！」
他人の痛みに敏感で自分の痛みに鈍感
自分が痛みを被るのはもはや当然といった風なAに、ここはきちんと正してあげなきゃと少しプンスカといった表情を浮かべる
「エリちゃん同様Aくんも大事な人なんだからね！君たちが傷つく事は望んでません！だからすぐ手当するし心配もするよ！」
もうあっちに行かせたくはないのだから
君達の笑顔を
君たちの明るい未来を
守っていきたいのだから
．
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みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
