報告書No.45 ページ5
☆
しっかりと約束を守り、ドレスを着たエリス嬢。
今は僕と一緒に絵本を読んでいる。
流石にそろそろ退室した方がいい気がする。
結構長い間ここに居るし。
あー、そう言えば、最近新聞社に行ってないな。
あの頼みの件もあるし、行った方がいい……はず。
うわ、皆怒ってそう。嫌だな。
社長からはなんなら拳骨をくらいそうだ。
取り敢えず、首領に言うか。
『あの〜、首領?一つお願いがありまして』
「ん?如何したんだい?」
『新聞社に顔を出しに行きたいんですよね〜!』
「へえ、そうかい……っえ?どうしてだい?」
一寸厳しそう。だがまぁ、撃たれたことを理由にすれば行けるでしょ。
『いやぁ、最近色々あって、顔を出しに行けてないんですよね!』
「しかしだね……」
うん、難しいのは知ってる。だけどそろそろ顔を出さないとめちゃ怒られるんだよな。
『それもあるんですけどね……その……彼の人ら、情報収集力やばくてですね、特に身内の情報とか』
「……(確かにそうだけれども)」
『なので多分今回撃たれたこと、バレてるんですよ……!』
「……分かった、許可しようじゃあないか。その件に関しては私の落ち度もあるからね。(ここは下がった方がいいな。此方が悪い訳だしね)」
『!ありがとうございます!』
良かった。許可を取れた。
ああ、新聞社に着いたらどうしようかな。
多分皆怒っているだろうな。
ヴィヨンは信頼して撃ってくれたが、内心嫌だった筈。たっぷり甘やかしてやろうか。
そんな事を考えていたら、
「んー、レイ、行っちゃうの?」
『ええ、出来れば今日中には行きたいんです。……エリス嬢、今日はこれで失礼させて頂きますね〜』
「……分かったわ、レイもオトモダチと会いたいものね!代わりにまた今度、遊んでちょうだい!」
『分かりました!』
おお、エリス嬢が思ったよりもあっさりと下がってくれた。助かるな。今度遊ぶ時にスイーツでも持って行くか。
『それでは、失礼しました』
久しぶりに彼らに会える喜びを胸に、このビルから出た。
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (4月5日 18時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
ハデス - 体調に気を付けてください。ゆっくり休んで下さいね。ずっと応援してるんで! (9月21日 21時) (レス) id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨルノ | 作成日時:2023年8月18日 16時