唯の(財団所属の)最下級構成員“2”【文豪ストレイドッグス】【SCP】 (ページ4)

今日:4 hit、昨日:17 hit、合計:4,997 hit

報告書No.44 ページ4

☆

「首領(ボス)。」

入って来たのは中原幹部だった。
その手には書類がある。恐らく尾崎幹部の件についての報告だろう。

「生存兵に依ると組合襲撃後、我々より僅かに早く現場に着いた探偵社が、配下の異能者及び紅葉の姐さんを連れ帰ったとの事です。

恐らくは、“捕虜”として」

ビンゴ。予想通り、尾崎幹部は探偵社に捕まった。

というかよく生き残れたな。その生存兵とやらは。

「姑息な連中だねえ」

ポリ、と頬を掻いた首領。

いや、姑息だなんて、貴方が言えることじゃないでしょ。

「如何しましょう。我々と雖も、五大幹部の一翼を人質に取られては迂闊に手が」

「よし！探偵社の社長を殺そう」

「！」

良いことを思い付いた、と言わんばかりに探偵社の社長殺害を決めた。

まぁ、首領も殺せるとは思っていないだろう。
なんでも古くからの仲らしいじゃないか。

……仲は良くないだろうが。多分双黒の彼らと同じくらい。

「暗殺が善いな。外部の殺し屋を使えば労力も掛からず、私達は対組合に傾注出来る」

「手配します」

帽子を外し、胸に当て礼をし退室した中原幹部。

まぁ、この案は失敗に終わるだろう。

何か気まずい。
ひたすらスイーツを食べ続けるエリス嬢。
そして無言の僕と首領。

はっきりいって、気まずすぎる。何で中原幹部そんな直ぐに行ってしまったの？！！困る！！

取り敢えずこの空気を変えないと。

『あ、エリス嬢、失礼しますね。』

エリス嬢の口にクリームが着いていたので拭う。
……首領がめっちゃ見てくる。怖。

「ん、ありがとう。……美味しかったわ！レイ！また今度、作ってくれるかしら？」

『ええ、構いませんよ！』

今度は何を作ろうか。要望でも聞いておくかな。

『エリス嬢、もし良ければ次のスイーツ、どの様な物を食べたいか伺いたいのですが』

「ん〜、そうねぇ……タルト、タルトが食べたいわ！フルーツたっぷりの！」

『承りました〜！』

フルーツかぁ。苺でしょ？桃も良いよな。あとは…

色々試行錯誤していたら。

「ところでエリスちゃん！先刻、襞付きのドレス、着てあげてもいいって云ってたよね？！早速着てくれないかな？！」

首領のロリコンが発動した()
こんな時でもロリコンはロリコンであった。←

☆

報告書No.45→←補足No.1