頑張るあの子【赤葦京治】

幸せ、2 ページ4

【Aside】









母「A？ご飯置いとくからね」









ドアの向こう側から聞こえるお母さんの声





私は今日もドアを開けず、お母さんと顔を合わせることなくベッドの上









・









悪いな、とは思いつつも


誰とも顔を合わせたくないのだ









・









・









否、お兄ちゃんは別





私はお兄ちゃんが大好きだ









責めないし、怒らない



笑わせてくれるし、明るい









「あいつらとは大違い」









私は独り言をこぼしてベッドからおりた









ドアノブに手をかけるとお兄ちゃんの声がした









「帰ってきたんだ…」









今日は少し遅かったな





そう思いながら私はドアノブを捻り、


お兄ちゃんが階段を上がってくる音に嬉しくなり

階段の方へと足を動かした









・









・









・









しかし、そこにあるのはお兄ちゃんではなく









否、



お兄ちゃんと









・









赤葦「あ、こんばんは。お邪魔します」









知らない男の人だった









「っ！」









私は慌てて自分の部屋に駆け込み、

ドアの鍵をかけた

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