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9話 ページ10
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「おや？珍しい客人だね？」
「久しいね、噂の‘皇帝’陛下？」
「貴方にそう呼ばれるのはなんだか気持ち悪いね」
「へぇ、じゃあもっと呼んであげようか」
「ふふっ。勘弁してほしいな。
それに、本来の目的は違うのでしょう？」
「まぁ、それはそうかもね」
「では、教えてほしいかな」
「…お前は、何がしたかったの？」
「？」
「あの刻、彼女を傷つけて…俺らを壊したかったのか？」
「いや、そうだね…。
貴方達が活発に動くと僕の考えたシナリオが崩れると思ったんだよ。」
「…」
「まぁ、君たちを沈めるための犠牲は彼女一人で充分だったのは想定外だったんだけどね。
結果オーライってやつかな」
「あはは。いやだねそんなシナリオ、彼女は今もずっと苦しんでるし、それを隣で見ているあいつも…」
「……今さら、それを僕に言わないでくださいよ。
僕にはもう、どうしようもできない話です」
「……今更だろうがなんだろうが、許されないよ、
君は」
「怖いなぁ。」
「言っとくけど〔隠れた2番目〕だからね？俺は」
「知っていますよ。よく。」
「そうだよね。じゃあ、最後に…
いつかどん底の気分を味わせてあげるよ、ボンクラ皇帝。
あと、今さら後輩面して敬語つけるの、気持ち悪いよ」
「ふふふ」
バタンッ
彼が出て行ってドアが閉まる。
その部屋には皇帝・天祥院英智だけが取り残された。
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作者名：チィナ | 作成日時：2017年6月24日 19時
