【文スト】純粋かも知れない素敵帽子とヤツガレの恋愛奮闘記【中原中也】【芥川龍之介】【短編集】

優しさに包まれて【中原中也】 saki様リク ページ21

中也「あ？何暗い顔してンだよ」


一人

執務室でペンを片手に

報告書のある執務机に突っ伏していると

室の扉が叩敲されて

這入って来たのは中也だった


「色々あって…落ち込んでて」

中也「そうか」


コツコツコツと靴音を鳴らし

私の突っ伏している机の前で止まる

空白の報告書を見詰めていると

何か暖かいものに

頭を優しく撫でられた

優しくて

安心する

迚も暖かい何かに


「中…也？」

中也「今から飲みに行かねェか？最近、中々酒飲めてなくてよ」

「でも、未だ報告書かけてないから…」

中也「報告書なンて明日でもいいじゃねェか！な？」

「…そんなに云う、なら」





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「うっ、それでぇ〜！」

中也「そりゃ落ち込むな…」

「中也ぁぁぁぁあ〜！！」


酒にのまれ

見事に泣き上戸になった私

落ち込んでいた事を曝け出し

中也に泣きついていた

中也は酒を飲まずに

ずっと私の話を聞いて

頭を優しく撫でて呉れたりと

イケメン行動が炸裂

私を飲みに誘って呉れたのは

屹度こうやって私を慰める為なのだろう

もう何此のイケメン結婚したい


中也「Aはよく頑張ッた。
だからもう落ち込まなくていいンだ。
失敗しても、亦次がある。失敗は成功のもとッて云うだろ？
失敗して自分の弱い部分を見つけて、次はその弱い部分を補うように行動すりゃいい」

「中也ぁ……！優し過ぎるよ…大好きぃ」

中也「ば、莫迦！だ、大好きとか、急に云うじゃねェ！……照れちまうだろーがッ」

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