お砂糖沢山どうですか？(yb×in)

30杯 ページ30

伊｢あれ？やぶ、こっち遠回りだよ？｣


薮｢いーの。｣





そっか。なんて、腑に落ちてないだろって返事が返ってきて。






…いーだろ？たまには遠回りしたって。



俺も、もう少しお前と一緒にいたいんだよ。









伊｢次は、いつお休みかなぁー？｣

薮｢いつだろーな。｣




窓の外を見ながらポケーっと次の休みがいつなのか考え始めた伊野尾。









…次の休みも俺と一緒に過ごそうな。






1番言いたいことを言えない俺はかなりヘタレっぽい、と落ち込む。









伊｢んね、やぶっ！｣

薮｢ん？｣

伊｢次のお休みも、一緒に過ごそうねっ！｣

薮｢おう。当たり前だろ。｣









そんな、落ち込んでたはずの気持ちも。







伊野尾のこの言葉のおかけで。








あぁ、一緒のこと考えてくれてたんだなって。


一瞬で嬉しくなって。









どうやら俺は、ヘタレで単純なやつらしい。









でも、そんな幸せの余韻に浸ってる暇もなく。





寂しい時間がやってきて。









薮｢伊野尾、着いたぞ？｣



伊｢ん……。じゃあ、またね？…夜、ぜぇったい、メールするからっ！！｣




薮｢はいはいwわかったよ。ほら、早く中入れ。風邪ひく。｣







なんて、ほんとはさみしいくせに大人ぶって。









伊｢はーい。じゃあね！ぜったいメールするから！！｣




薮｢わかったわかったw｣









ほんと、最後まで騒がしいやつw









中に入ったあいつの背中が見えなくなるまで見守って。









あいつの香りと、寂しさを乗せて。





俺は自宅に向けて車を動かし始めた。

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