１４.kuru-wheru ページ14
_｢badboy！｣
｢…すいませんでした。｣
ラギー｢すいませんした…｣
サボったあと、クルーウェル先生に見つかってしまった。
まぁ、そりゃそうだって感じだよね。
クルーウェル｢罰として、今日の放課後までにこの薬草をクラスの人数分持ってこい。
分かったな？｣
｢はい…｣
ラギー｢…はーい｣
絶対ヴィル先輩に怒られるやつだ。
面倒くさいと思ってしまうが、これも自分がやらかしたことだからしょうがない。
ラギー｢さ、行きましょ。“監督生くん”。｣
｢あ、はい｣
クルーウェル｢……監督生…？｣
クルーウェル先生がポツリと言った瞬間、顔が青ざめていくのを感じた。
流石にやばいと感じ、ラギー先輩と二人で良い言い訳を言いまくった。
ラギー｢こここいつ！
監督生くんが好きすぎてストーキングしたからあだ名が監督生くんになったんスよ！｣
｢え！？は！？
ああぁああそうなんですよー！あはは…｣
クルーウェル｢…仔犬。
シェーンハイトを連れてこい。
貴様。少し話をしようか。｣
｢……はい。｣
ラギー｢……くれぐれも気をつけて｣ﾎﾞｿ
ーーーーーーー
ーーーー
クルーウェル｢さて、レオナ・キングスカラー。
アズール・アーシェングロット。
リーチ。
…この3人全員、君と揉めていたな。｣
｢…なんで、それを｣
クルーウェル先生は、私の目の前に珈琲カップを置くと中にレモンティーを入れた。
クルーウェル｢“GoodGirl”。
よく頑張ったな。俺たちは、君が“過去と同じ結末”にならないよう君を見ていた。
ヴィル・シェーンハイトに頼まれてな。｣
｢そう、だったんですか｣
クルーウェル｢先程、ラギー・ブッチをワザと席を外させたのは、全て演技だ。
最初から分かっていた。
君が、“監督生“だということは。｣
クルーウェル先生は、ふぅ…と息を吐くとフワリと頭を撫でた。
クルーウェル｢よく頑張ったな｣
｢うｯ……わぁぁああああああ｣
誰かに、そう言われたかった。
本当は不安だった。
泣きたかった。怖かった。悲しかった。
でも、ヴィル先輩とか、ラギー先輩が味方でいてくれて、守ってくれて、感謝では済まないぐらい嬉しかった。
私だけが皆のことを友達をだと思っていたことが、どうしようもなく辛かった。
クルーウェル先生は、泣いている間ずっと頭を撫でてくれた。
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作者名：いのさき。 | 作成日時：2020年10月4日 12時
