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「なあ、名前 教えてや」
そこで私ははっとした。そうだ、起動したあとは私の情報を教えなくちゃいけないんだっけ。
私は自分の名を呟いた。そうするとオートマタは目尻を下げた。
「Aな!A…ウン、覚えたわ」
覚えたというのはデータ上に刻まれたと言うことだろうか。私はもどかしさと少しの気まずさから、オートマタからの問いかけにしか答えられずにいた。
「俺はな、ゾムって言うねん。あ、でもAが他に付けたい名前とかあれば、変えれるけど」
どうやらこのオートマタのデフォルトネームはゾムと言うらしい。私自身が何か他の名前をつけることも可能なのだろうが、私は頭を横に振った。
「そう?じゃあ俺のことはゾムって呼んでな。」
ゾムは、感情が豊かなオートマタだった。以前友達の家に行ったときに、オートマタを見たが…ここまで話さなかったし、表情も変わっていなかった気がする。
だから最新型なのだろうか。そこから先はゾムの質問に淡々と答えていった。
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___「色々教えてくれてありがとう。Aのこと、理解できた気がするわ。」
と言うことは質問は終わりなのだろう。趣味やら仕事やら交友関係やら…一気に自分のことを話したので、結構疲れた。これで、ゾムは私好みにプログラミングされた行動をとったり、言葉を発するのだろう。
「あとは、俺の休息時間を決めてほしいんやけど」
休息時間とは即ち充電の時間。高性能のオートマタとて、充電なしでは行動できない。1日のうちの4時間は、充電に充てがわなくてはいけないのだ。取り敢えず、自分の生活時間と合わせて、1時から5時を休息時間にしておいた。
「オーケー。これからよろしくな A」
そう言って差し出された手。それを握ると、ゾムは優しい力で私の手を握り返した。
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ヨリ(プロフ) - まきさん» ありがとうございます💖頑張ります💖 (2023年2月12日 22時) (レス) id: c190102040 (このIDを非表示/違反報告)
ヨリ(プロフ) - けんまおし1016さん» ヒョエ〜‼️恐縮ですありがとうございます‼️頑張ります✊🏻 (2023年2月12日 22時) (レス) id: c190102040 (このIDを非表示/違反報告)
まき - 更新頑張ってください! (2023年2月12日 21時) (レス) id: 57de660b93 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - オートマターかっこいいですね!!人外ものでもこんなきちんとかけるなんてすごいですね!これからも更新頑張ってください! (2023年2月12日 9時) (レス) @page15 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
ヨリ(プロフ) - 弦さん» めちゃくちゃ気付くのに遅れましたが返信失礼致します🙌🏻大変嬉しい言葉ありがとうございます~🥲人外モノはあまり書いたことがなく試行錯誤で書いているのでとても嬉しいです…🤍 (2023年2月7日 23時) (レス) id: 7803777125 (このIDを非表示/違反報告)
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