検索窓
今日:2 hit、昨日:10 hit、合計:8,900 hit

4 ページ4





 「なあ、名前 教えてや」
 そこで私ははっとした。そうだ、起動したあとは私の情報を教えなくちゃいけないんだっけ。
 私は自分の名を呟いた。そうするとオートマタは目尻を下げた。


 「Aな!A…ウン、覚えたわ」
 覚えたというのはデータ上に刻まれたと言うことだろうか。私はもどかしさと少しの気まずさから、オートマタからの問いかけにしか答えられずにいた。
 

 「俺はな、ゾムって言うねん。あ、でもAが他に付けたい名前とかあれば、変えれるけど」
 どうやらこのオートマタのデフォルトネームはゾムと言うらしい。私自身が何か他の名前をつけることも可能なのだろうが、私は頭を横に振った。


 「そう?じゃあ俺のことはゾムって呼んでな。」
 ゾムは、感情が豊かなオートマタだった。以前友達の家に行ったときに、オートマタを見たが…ここまで話さなかったし、表情も変わっていなかった気がする。
 だから最新型なのだろうか。そこから先はゾムの質問に淡々と答えていった。


 ✻


 ___「色々教えてくれてありがとう。Aのこと、理解できた気がするわ。」
 と言うことは質問は終わりなのだろう。趣味やら仕事やら交友関係やら…一気に自分のことを話したので、結構疲れた。これで、ゾムは私好みにプログラミングされた行動をとったり、言葉を発するのだろう。



 「あとは、俺の休息時間を決めてほしいんやけど」
 
 休息時間とは即ち充電の時間。高性能のオートマタとて、充電なしでは行動できない。1日のうちの4時間は、充電に充てがわなくてはいけないのだ。取り敢えず、自分の生活時間と合わせて、1時から5時を休息時間にしておいた。



 「オーケー。これからよろしくな A」
 そう言って差し出された手。それを握ると、ゾムは優しい力で私の手を握り返した。

5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
154人がお気に入り
設定タグ:wrwrd
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ヨリ(プロフ) - まきさん» ありがとうございます💖頑張ります💖 (2023年2月12日 22時) (レス) id: c190102040 (このIDを非表示/違反報告)
ヨリ(プロフ) - けんまおし1016さん» ヒョエ〜‼️恐縮ですありがとうございます‼️頑張ります✊🏻 (2023年2月12日 22時) (レス) id: c190102040 (このIDを非表示/違反報告)
まき - 更新頑張ってください! (2023年2月12日 21時) (レス) id: 57de660b93 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - オートマターかっこいいですね!!人外ものでもこんなきちんとかけるなんてすごいですね!これからも更新頑張ってください! (2023年2月12日 9時) (レス) @page15 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
ヨリ(プロフ) - 弦さん» めちゃくちゃ気付くのに遅れましたが返信失礼致します🙌🏻大変嬉しい言葉ありがとうございます~🥲人外モノはあまり書いたことがなく試行錯誤で書いているのでとても嬉しいです…🤍 (2023年2月7日 23時) (レス) id: 7803777125 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ヨリ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年11月6日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。