・ ページ7
普段Aは狭霧山にいる事が多いため、あまり他の人間に会わない。
最終選別はまだ始まって二日目な為、その間少し人間に関わっておこうと考え、色んなところを見て回った。
気に入った簪や、甘味などを買っていると、いつの間にかあたりは夕暮れになっている。
このままでは鬼が出てきて非常に面倒くさい。どこかで宿を取ろうとも考えたが、どこを回ってもすでに埋まってしまっていて、今日ばかりは野宿をするしかなさそうだ。
「仕方がないのう……野宿でもするか」
「ならばお前さん、儂の家に泊まるか？」
肩を落とし、歩き出そうとするとAの背後から老人の声がした。
しかし、普通の人間とは違うような、そんなモノを感じたAは、少し警戒しつつも間合いを取ってから振り返り、尋ねた。
「……誰じゃ？」
「儂は桑島慈悟郎じゃ。そんなに警戒せずとも良い、儂ではお前さんを倒すのは無理じゃろ」
そこには、Aより幾分か低い身長に立派なひげ、三角模様の羽織を着た義足の老人が立っていた。
もしも鬼狩りならば、こちらの話も聞かずに切りかかってくのだが、殺気を感じない、この義足の老人は自分と戦う気はないのだと判断し、肩の力を抜いた。
「お主は妾が鬼だと分かるのか？擬態は完璧にしていたつもりなのじゃが……」
「これでも元柱だったからの」
「では何故その元柱のお主が妾に切りかかってこないのじゃ？」
これはAの心からの疑問だ。
「悪い鬼と良い鬼ぐらい見分けがつく」
「……そうか。妾はAじゃ。一泊だけ頼めるか？」
Aは考える事を放棄した。
何故目の前の元柱が、自分の家に鬼を招き入れようとするのかさっぱりわからない。だが、野宿するのも面倒。ならば、と言う事で流れに身を任せる事にした。成るようになれこのヤロウと言った感じだ。
＿＊＿＊＿
Aさんを戦わせたいな〜と思っている今日この頃……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 607人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月縹(プロフ) - 広海さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！前程更新頻度は高くはないけど、見てくださる方がいるなら頑張れます😭😭 (2021年11月12日 21時) (
レス) id: 6e9456ced1 (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです。これからもがんばってください! (2021年11月12日 20時) (レス) @page47 id: 4ad4f67aa2 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 闇姫さん» 嬉しいです！コメントありがとうございます！無限列車…カ、カキタイ… (2020年10月12日 20時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫(プロフ) - 凄い面白かったです！無限列車も見たいなと思っております！ (2020年10月12日 19時) (レス) id: aeb4d97102 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 腐りかけの果物さん» こちらこそありがとうございました！！他の作品(新作とか)なども読んで頂けると嬉しいです！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
