6話 ページ6
「あ、如月先生。」
車から降りてきた。
リンクと家の間は車で行き来してるんだ。
カルテに書いておこう。
『すみません。ご迷惑をおかけしました。』
「いえ。如月先生お腹空いてますか？もう夜ご飯食べました？」
ん？
『まだ食べてないですよ。』
「近くに美味しい和食のお店があるので行きませんか？」
行きませんか？
一緒に？
一人でご飯食べないタイプの人なのかな？
「嫌ですか？」
『あ、いえ。是非。』
@レストラン
「予約した羽生です。」
ん？予約した？
「お待ちしておりました。こちらです。」
すごい。
ちゃんとした個室だ。
人気者は大変だな。
「どうかしました？」
『あ、いえ。素敵なお店ですね。よく来られるんですか？』
「はい。家族で食事するときにどうしても個室がないお店だとご迷惑になってしまうので、こういうお店を選んでいます。」
そうだよね。同期と行くような普通の居酒屋とかいったことないんだろうな。
「なに食べますか？」
『羽生さんのおすすめを教えてください。』
「あ、じゃあおすすめの料理いくつか頼んでもいいですか？如月先生アレルギーはありますか？」
『大丈夫です。お願いします。』
肌すごくきれいだな。
どういうお手入れしてるんだろう。
あれ、羽生さんって何歳？
テレビで見ていたときは同い年ぐらいだと思ってたけど、実は年下だったりする？
「如月先生？」
『あ、はい。』
「如月先生っておいくつですか？」
『27歳です。あの、羽生さんはおいくつですか？』
「32です。」
え？まさかの年上？
しかも５歳も？
「年下だったんですね。てっきり同い年ぐらいだと思っていました。」
『私もです。同い年ぐらいだと思っていたのに5歳も年上だったなんてびっくりです。』
(コンコン)
「失礼いたします。乾杯のドリンクをお持ちしました。アルコールとノンアルコールの用意がございますが、いかがいたしましょう。」
「如月先生飲まれますか？」
『いえ。私はノンアルコールで。』
「じゃあ、ノンアルコール2つお願いします。」
なんか如月先生って病院外で呼ばれるとそわそわしちゃう。
他の呼び方でお願いしても大丈夫かな？
「如月先生ってお酒は飲まれないんですか？」
『はい。基本的に緊急の呼び出しがあると困るので飲みません。旅行先でたまにたしなむぐらいですね。』
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作者名：かれん | 作成日時：2022年2月12日 11時
