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「大丈夫……大丈夫です、安室さん」
「貴方が沢山頑張って、無理して…それでも周りの人間を守ろうと必死に戦ってる…そうですよね?」
透「!なんで」
「それに、辛い時誰かに抱き締めて貰うと肩の力が抜けてリラックス出来るんですよ。」
「だから疲れた時、人肌恋しくなったりするんですって」
「私は安室さんの代わりになる事は出来ませんが、」
「疲れた時辛い時言ってくれれば側に居て話を聞くことは出来ます」
「勿論、ジンさん達にも言いません。」
「だから…」
「どうか苦しい時は私を頼ってください」
透「……んで、」
透「なんで君は……そんなに、暖かいんだ」
透(身体が、じゃない……心が、まるで春の太陽のように暖かく優しく僕の心を癒してくれる)
「……私は、」
「ただ、人の為に生きていきたいんです。」
「私を必要としてくれる人が居る。……それだけで」
「私はとっても幸せなんです」
そう話すAの顔を安室は見ることが出来ず、自分に回された腕をそっと握ることしか出来なかった。
…
……
透「すみません、長居してしまって」
「気にしないで大丈夫ですよ、1人で居るより楽しい時間が過ごせて私は嬉しかったです。」
あれからお互いの話や、雑談していつの間にか日が完全に落ちてしまっていた。
「お気を付けてお帰りくださいね」
透「あの……」
透「また、……来てもいいですか?」
その言葉を聞いたAは一瞬目を見開いて、
「えぇ、待ってますね。」
と、言ってふんわりと笑みを浮かべた。
透「後、クッキー美味しかったです」
「!た、食べてらしたんですか!?」
透「捨てるなんて勿体ないですからね。」
透「良かったらまた今度食べさせて下さい。」
「はいっ!任せてください」
透「あと1つお願いしていいですか?」
「?」
透「僕の事、「透」って呼んで欲しいです」
「えっ」
透「ダメ…ですか?」
「いえいえ!そんな事ないですが…」
透「じゃあ決まりですね。それではまた」
「はい!」
チュッ
「〜っ!!」
安室はAの頬に軽くキスをした。
透「今度は蘭さん達と店に来てくださいね。お待ちしてます。」
「は、はははひっ!」
(あ、安室さん誰にでもあんな事するんだろうか……)
透(っ……危ない…もしジンが居たら殺されてますね)
透(でも……)
透(ジンから奪うのもそれはそれで有り、ですね……)
透(次会うのを楽しみにしてますね……A)
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デグ丸(プロフ) - 雪ノ祓 雪溶さん» コメントありがとうございます^^読んでくださる皆様の為にも更新続けていきます!どうぞお付き合いください(˶' ᵕ ' ˶) (2023年5月6日 12時) (レス) id: b9aa6b6be2 (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ祓 雪溶(プロフ) - コメント失礼します。続編(番外編でも)待っていました!これからの更新楽しみにしています! (2023年5月5日 23時) (レス) id: 6c81b19a7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:デグ丸 | 作成日時:2023年5月5日 22時