Scarlet Destiny～アズカバンの囚人〜IV【ハリーポッター】 (ページ5)

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『あ、ルーピン先生じゃない！？』

私は目を凝らして言うともう一人誰かの姿が石段を下り、柳に向かって走っていく。私は空を見上げると雲が完全に月を覆っていた

ハ「ルーピンがマントを拾ってくれてたらなぁ。そこに置きっぱなしになってるのに…」

ルーピン先生が折れた枝で木の幹のコブを突つき、木は暴れるのをやめ、ルーピン先生が木の根元の穴へと消えていくのを見ながらハリーは言った

ハ「もし、いま僕が急いで走っていってマントを取ってくれば、スネイプはマントを手に入れることが出来なくなるし、そうすれば_______」

ハー「ハリー、私たち姿を見られてはいけないのよ！」

ハリーはハーマイオニーの方を向いて言うとハーマイオニーは小声で言った

ハ「君、どうして我慢できるんだい？ここに立って、なるがままに任せて、なんにもしないで見てるだけなのかい？」

『ハリー、ハーマイオニーが言ってたでしょ？時間にちょっかいを出した時、恐ろしい事が起こったって。』

私がハリーにそう言うとちょっと戸惑いながらハリーは言った

ハ「ハリー、だめ！」

ハーマイオニーがハリーのローブを掴んで引き戻した。間一髪。だがちょうどその時大きな歌声が、聞こえた

『…ハグリッドだわ！』

城に向かう道すがら、足元をふらつかせ、声を張りあげて歌っている。手には大きな瓶をブラブラさせていた

ハー「Aの言う通りだわ！どうなっていたか、わかるでしょ？私たち、人に見られてはいけないのよ！」

ハーマイオニーが囁いて言うと、突然私は何かに身体を持っていかれた

『ちょ________ダメ！バックビーク！』

バックビークはハグリッドのそばに行きたくて、必死になっていた。それに気づいた二人は手綱を掴み、バックビークを引き戻そうと引っ張った

ハグリッドの姿が見えなくなると、バックビークは逃げようと暴れるのをやめ、悲しそうに首うなだれていた。私はそっとバックビークを撫でた

それからほんの二分もたたないうちに、城の扉が再び開き、スネイプが突然姿を現わし、柳に向かって走り出した。スネイプが木のそばで急に立ち止まり、周りを見回し、マントを掴み、持ち上げて見ていた

ハ「汚らわしい手でさわるな」

ハリーは息を潜め言うと私は静かにケラケラとわらった。
が、ハーマイオニーが「しっ！」と言って拳を使って私を黙らせた