キスを「ちゅー」と言う系男子【夏油傑】

3話 ページ4

『それでさっき夏油が言ったデートって何なんだ？』


ﾊﾞｺｯと缶が潰れる音がした

五条が持っていたココアの缶を潰したのだ


可哀想な缶、原型をとどめていない
来世はもっと強く生まれろよ

そんなことを思いながら夏油は有栖川を見つめた

極めて純粋な瞳
とても可愛らしい


夏油「…じゃなかった、デートを知らないのかい？」

『呪霊の名前か？』

夏油「デートって言うのはね、思い人同士が一緒に出かけることさ」

『じゃあ兄上とデートしたい！』

夏油「……」


五条「おい誰か学長呼んでこいよ、傑が見たことない顔してんぞ」

家入「殴って正気を取り戻させろ」

五条「やだわ」


ｺｿｺｿと話す2人を横目に夏油は優しく有栖川の手を握った

端から見たら幼女に手を出そうとしている怪しい前髪の男だ、セクハラされていると言われても文句は言えないだろう


『夏油？』

有栖川は握られた自分の手と夏油を交互に見つめた


夏油「……私が君に色々教えてあげるからね」

『体術教えてほしい』

夏油「…………分かった」



笑顔の有栖川と顔を歪めた夏油











五条「何だアレ」

家入「写真撮っとこ」

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