#19 ページ22
ブー ブー とスマホが揺れている。
寝起きで覚醒しきっていない頭と体をなんとか動かし、画面をタップすることに成功した。
ばんざい。あ、誰からなのか見るのわすれてた。
『もしも____』
「A!!!!!!」
『ひッ、』
急なクソデカボイスにキィィィィィンと頭が痛くなって咄嗟に押さえた。驚いてベッドの下に落としてしまったスマホを拾い上げ、ドッドッと派手に音を立てている心臓を落ち着かせる。
『今起きたところでちょー眠かったのに、完全に目が覚めた』
「モーニングコールというやつだ」
『こういう遊びはチームメイトにやれ バカ。』
「まあそう言うな。A、お前 正気か?」
薄っぺらい板から伝わるの困惑の声にうぅんと唸る。ニホンなんかに、と心の底から思っているんだろう。なんだか申し訳なく……なってきたわけではないが、遠くから聞こえる「忌々しいニホン!!」と叫ぶ声に今度は頭を抱えた。
『ミヒャエル』
「ああ、代わるさ。近年稀に見るご乱心だ。」
彼の名を呼ぶ声が聞こえたかと思えば、すぐにドタドタと騒がしい足音が聞こえてくる。どう宥めようかと頭を捻るも束の間。本日2度目 自分の名前が頭に痛いほど響いた。
「Aさん゛ッッッ!!!!!!」
『アレク』
「なんで、!!!なんで、、!!!!」
「落ち着けネスぅ さすがのAも困ってるぞ」と遠く離れたドイツの地で、なんでを連呼するアレクシス・ネスの背中をさするミヒャエル・カイザーを想像し、ありがとうそのまま頼む、と合掌する。
お察しの方もいるかもしれないが、アレクシス・ネスはA・ユウェルのことがそれはそれは大好きである。世界かAか、と 聞かれれば光よりも早くAさんだと即答し、全世界周知であるべき分かりきったことを聞いた質問者の顔面を殴り飛ばしてやるぐらいには好きである。
「あ゛ーーーーーーーーッ!!!」
『ミヒャエル、寝かせといて』
「そのつもりだ」
寝たぞーと画面に映し出された自分の教え子の可愛らしい寝顔にホッと息をつく。ありがとうと言えば礼は食事と一晩でいいぞと愉快そうな返事と共に通話が切れた。
ミヒャエルじっくり話を聞きたいところだが、床に寝かしておくとパフォーマンスに影響がでるからな。またにする
A分かった、近々会いに行くと伝えておいて
ミヒャエルああ。楽しみだ、愛してる。
二度寝 するかぁ。
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ミヒャエル - これ、続きって出ないんですか?この作品が好きでなんでも読んでしまうので早く見てみたいです! (5月12日 9時) (レス) id: 75c64eb483 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私男主の愛され大好物なので嬉しいです!ビーコンレタスもイケマス()ブルロのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (2023年4月29日 18時) (レス) @page2 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - 天使。さん» ありがとうございます〜!!とっても嬉しいです!! (2023年3月3日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
天使。 - 最高に面白い作品です!!見ててニヤニヤが止まりません!!すごい好きです!! (2023年3月3日 21時) (レス) @page25 id: 68ee57cead (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - レモネードさん» そんなに前から読んでいただけて幸せです😢💓とても素敵なお言葉に感激してしまいました、時間のある限りは沢山の作品を書いていこうと思っているのでこれからもよろしくお願いします (2023年2月4日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花紅柳緑 | 作成日時:2022年12月3日 17時