#87 -KS- ページ37
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「ギョ、ギョンス、昨日電話くれた？」
テレビ局へ向かう車内
やっと静かになったチャニョラは今度は携帯に夢中だ。
「ごめんね、出れなくて」
「ううん、たいしたことじゃなかったから」
本当たいしたことじゃない。
ただ確かめたかっただけだから。
外に出たのがAちゃんだったのかどうか。
昨日の夜、トイレから部屋に戻る時微かに聞こえた玄関のドアが閉まる音
案の定、トークアプリから掛けた電話は繋がることはなく
ノックしたドアの向こうからも何も聞こえず
ベッドの上には捲られた布団と携帯があるだけだった。
どっちがなんて言ってそうすることにしたのか
そんなことは二人しか知らない。
ただ隣にいるAちゃんの今はミンソギヒョンは知らない。
だからそれでいいやって。
ミンソギヒョンが何も気付かないならそれでいいし
気付かないフリをするならそれでも。
でも昨日のミンソギヒョンは明らかに苛立ってた。
だからあのまま上の階に行ったんでしょ？
ハハ、かわいいな本当に。
かわいいけど
イラつくよ。
鈍感も素直じゃないのも。
「ん？誰から？」
どうやら携帯に通知が来たみたいだ。
「あの人。電気のリモコンどこやったって。怒ってる」
携帯の画面に集中する横顔
Aちゃんは…
悪意のない悪女ってとこかな。
一番タチが悪い。
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「こりゃ一段とすごいな」
マネヒョンの言う通り、局の入り口はいつもの何倍ものファンで埋め尽くされて車もまともに進まない状態。
「大丈夫。僕に着いてきて」
そう言うと無言で頷いたAちゃん。
「キャーーー！！！」
「シウミンーーー！！！」
「ミンソクーーー！！！」
車から降りると悲鳴みたいな声と無数のシャッターの音
ファンだけじゃなくてマスコミ関係の人の姿も見える。
それもそうだ。
事故に遭って休んでて、待ちに待った復帰なんだから。
ただAちゃんにとったら初めてどころか、別世界の景色だ。
Aちゃんの隣を歩く僕、反対側にはジュンミョニヒョンが歩いてくれた。
建物の中に入って自動ドアが閉まると少しだけ外の音が静かになった。
「す、すごいね…」
引きつった顔でポツリと言ったAちゃん。
見た目はいつもと変わらない仕事でテレビ局に来たミンソギヒョンなのに。
そんなAちゃんの隣に今いるのは僕。
ミンソギヒョンじゃない。
守ってあげられるのもミンソギヒョンじゃない。
僕だ。
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充(プロフ) - こぴさん» 初めまして。コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです。ご期待に添えられるかはわかりませんが頑張ります！ (2018年6月10日 13時) (
レス) id: 3ca51a9912 (このIDを非表示/違反報告)
こぴ(プロフ) - 初めまして！お話がとっても好きでいつも更新楽しみにしてます！^ - ^ 頑張ってください^o^ 応援してます！ (2018年6月10日 3時) (レス) id: 7e86bbb7b1 (このIDを非表示/違反報告)
充(プロフ) - 柚子さん» わぁ！ありがとうございます(*´∇｀*)まだ続きますが完結できるようにがんばります！ (2018年5月7日 12時) (レス) id: 3ca51a9912 (このIDを非表示/違反報告)
柚子 - とても面白いです！続きが気になります(^o^)あまりご無理せずに頑張ってください！ (2018年5月6日 21時) (レス) id: 2d3643aa8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充 | 作成日時：2018年3月17日 19時
