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ki side

次の日もその次の日も個人仕事でアイツに会うことは出来なかった。


死を直前して何事にも挑戦しようと決めたのにあいつの事に関しては全てに奥手だった。


このままじゃなにも進展しない。


きっと今の関係のまま死んでいくのか考えると行動するのみだって感じたんだ。


そうなればいてもたってもいられない。


自分の車をあいつの所へ走らせた。


いるかも分からない。


迷惑かもしれない。


でもあいつはきっとあの時みたいに笑顔で迎えてくれる謎の確信があった。


いざアイツの家の前にきて何してんだろって思った。


恋は盲目って言うけど俺がきっとその例に入ると思う。


アイツが関わったら冷静になれなくて周りが見えなくなるから。


帰ろうとした時だった。


「人の家の前でなーにやってるの?」


優しくて愛しいあの時のアイツに重なるくらい今日も綺麗だった。


「えっ…いやっそのぉ〜」


「ふふっなんかあったんじゃないの?入って?」


こんな時までも君は優しい。


神様はほんとに残酷ですね。


僕を彼にとりこにさせて死ぬ覚悟を鈍らせるつもりですか?


でもきっと僕も彼のことになると弱いのがいけないんですね。


その度に彼に好意を寄せていってる気がします。


その度思うんです。


死にたくないって。


生きたいって。


怖いって。



神様の思うつぼかも知れませんね。


それだけ僕は単純なんです。


こんな僕だからきっと選んだのでしょうね。


残酷なルートを選択する人を。


だったら今日くらいは優しくしてください。


勇気を出したんです。


自分で変えようとしたんです。


神様もいいでしょ?


1日くらい僕の味方に付いてください。


もし上手くいかなかったとしても運命には逆らえないんだって素直に引き下がりますから。


そんなに僕は聞き分けのない子ではありませんから。

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作者名:キタモモオ | 作成日時:2017年5月6日 1時

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