青に溺れる 2【ブルーロック】 (ページ8)

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drown054 ページ8

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さて、今日の晩御飯はなんにしよう。

なんて考えるが、結局野菜炒めを取ってしまう。ありがたいことにメニューを自由に選ぶ権利をくれたので、こんなふうに悩めるなんてとんだ贅沢だ。

電話とメールと検索機能、あとは基本アプリなどしか入っていない支給されたスマホの裏面をかざすとメニューが一覧となって表示される。メニューはランキング順に選手たちに提供されているものと同じで、自然と指が野菜炒めに動いた。

いつもなら部屋に戻って食べているが、今日は時間もズレているし食堂は誰もいない。少しすればチームZの人たちがやってくることだろうがそれまでに食べ終われば何も問題ない。適当なところに座って手を合わせてから、まずは味噌汁をすすった。

「お、向坂じゃん」
「んむ、……御影さん。と剣城さんと凪さん。みなさんも今から夕食ですか？」

半分ほど食べ終えた頃だった。凪さんを背負った御影さんと、隣を歩いている剣城さんが姿を現した。

「いや？凪が肉食いたいって言うから連れてきた」

「ゴールポイントのやつ」と言って柱に掲げられたゴールポイントの報酬表を指さした。あぁ、そういえばそんなのあったなと言われてから思い出す。ステーキにスマホ返却、高級ベッド、マッサージ、そして10ポイント貯めれば1日外出券が貰える。

こうやって見ると私すごい贅沢してるな、頑張って点とって貰えるものを簡単に手に持っている。なんだか申し訳なくなって、テーブルに出していたスマホをポケットにしまった。

「ここ座っていいか？」
「ええ」
「じゃあ俺ここ。凪は向坂の隣な」

そう言って私の左に剣城さんが座り、右に凪さん、そのまた隣に御影さんが座った。