優勢 ページ4
sha side
kn｢シャオロン！左来てるで！｣
｢分かってるっつーの！！ゾムとショッピくん前線上げてや！｣
shp｢了解っす.....！｣
zm｢ンヒヒヒヒ！！行くでショッピくん！｣
｢シッマ！俺らも飛ばすで！｣
kn｢よっしゃ任せろ！｣
鬨の声を上げながら、シャベルを思いっきり振り回して敵を薙ぎ倒す。隣で戦うシッマと一緒に共闘するこの瞬間は、やはり何物にも代えがたい喜びで。
kn｢ロボロ、ポイント着いたで｣
インカムに向かって話すコネシマを守りながら自分の隊を見回すと、そこまで消費はしていなかった。軽傷者はすぐさま後方に回すよう指示を出しているから、変に無理しているやつもおらんし。
kn｢おん、分かった。また後でな｣
｢なんやって？｣
kn｢順調らしいで。裏取りもされてへんし、このまま作戦通り突っ走る｣
｢分かった。じゃあショッピくんとゾムは別方向から攻めてもらうか｣
kn｢せやな。その前に隊のやつ休ませよか｣
敵部隊が撤退したのを見計らい、簡易テントを立てて休憩を。飲み物を渡してくれた部下に礼を言って、はるか遠くに見えるθ国の城を眺めた。
『──ハイル・グルッペン』
透き通るような、迷いのない声。戦争に浮かれる俺たちよりも冷静に現状を俯瞰していた彼女が、今はあの中にいる。
｢...上手くいくとええけど｣
kn｢なんか言ったかシャオロン｣
｢なんでもないで｣
温くなった水を飲み干して、血で汚れたシャベルを拭く。アドレナリンが出ているからだろうか、血を見るだけで戦いたいと思ってしまうのは俺たちだけだ。
kn｢.....A、今何しとるんやろな｣
｢なんやシッマが人の心配するとか珍しい｣
kn｢うるさいわ。たった1人で敵の本拠地に入るなんて俺は嫌やなって思っただけや｣
｢あー確かに。...グルッペンも相当心配してたしな｣
戦争大好きなあのグルッペンに一瞬だけ見えた目の翳り。すぐさま消え失せたそれは恐らく、Aの事を思ってのもの。
｢.....俺らも頑張らんとな｣
kn｢せやな。まずは休まへんと｣
｢おう｣
部下の様子を見に行ったコネシマの背中から、日が沈み始めた空を見る。静まり返った戦場が無性に寒々しく、部下が休むテントへと足を向けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 759人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(｡･ω･｡) - 子れは神ですか？神ですね（自己解決）ありがとうごさいますm(_ _)m (2021年12月29日 10時) (
レス) @page38 id: 564be5b250 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろどうふ(プロフ) - うおうおうおうおうおうおう……ッッッ(混乱)なんだこれなんだこれ…！ずっと更新待ち望んで見るぞーって思ったらめっちゃ一気に話出てるし尊いしgr氏の獣みすきだし、夢主おめでとうだし……ッッ！！ここが天国ですね(昇天) (2021年1月4日 1時) (レス) id: c248a8f0c7 (このIDを非表示/違反報告)
Toki(プロフ) - おぼろどうふさん» ありがとうございますっっ！ (2020年11月23日 0時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
おぼろどうふ(プロフ) - おかえりなさぁぁい！！待ってました！ (2020年11月21日 19時) (レス) id: c248a8f0c7 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - Tokiさん» 困惑と思惑4、の最後の言葉、すごい鳥肌が立ちました。いい意味です！もう、最高ですか… (2020年9月30日 20時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Toki | 作成日時：2020年7月24日 21時
