困惑と思惑 ページ14
gr side
｢シャオロンからの連絡が途絶えた...か｣
近接特攻隊第2部隊隊長。
重苦しい肩書きではあるが、なんのことはないただの前線部隊。その一翼を担う部隊の隊長が捕えられたとなれば、第2部隊の兵士たちは混乱する。
em｢今は何とかコネシマさんとゾムさんが士気を上げていますが、夜明けまで持つかどうか｣
エーミールが渋い顔で呟く。
日が落ちたのを境に両軍撤退し、一時的な休戦を受け入れ、現場報告のため戻ってきたのはショッピのみ。
本来ならこの場にシャオロンもいたはずなのだが、残念ながら上手くはいかないようだ。
──何より目下の問題は。
｢･シャオロンから入った連絡は、本当なのだな？｣
shp｢.....はい、確かに聞きました｣
"Aを見つけた。けど様子がおかしい"
安堵と共に訪れた困惑。
その後途絶えた通信とシャオロン。
tn｢まさかとは思うけど｣
shp｢...多分、そのまさかだと思います｣
──どうやら皆、考えることは同じらしい。
｢...裏切り、か｣
tn｢.......グルさん｣
耐えきれないというように呟くトン氏。
対して沈黙したショッピ他部屋の者は、心配するように俺を見た。
｢正直、信じたくはないな｣
あぁ、情けなく声が震えたかもしれない。
｢...すまない、少し休む｣
立ち上がり自室の扉を開ける。
引き留める手は、1つもなかった。
｢...A｣
いつかに触れた、指先の温度が甦る。
紛い物の接吻だとしても、嬉しかった。
｢.....｣
暗く冷えた部屋の中、少しだけ漏らした嗚咽。
どうか今だけは、弱い男で居させて欲しい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 759人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(｡･ω･｡) - 子れは神ですか？神ですね（自己解決）ありがとうごさいますm(_ _)m (2021年12月29日 10時) (
レス) @page38 id: 564be5b250 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろどうふ(プロフ) - うおうおうおうおうおうおう……ッッッ(混乱)なんだこれなんだこれ…！ずっと更新待ち望んで見るぞーって思ったらめっちゃ一気に話出てるし尊いしgr氏の獣みすきだし、夢主おめでとうだし……ッッ！！ここが天国ですね(昇天) (2021年1月4日 1時) (レス) id: c248a8f0c7 (このIDを非表示/違反報告)
Toki(プロフ) - おぼろどうふさん» ありがとうございますっっ！ (2020年11月23日 0時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
おぼろどうふ(プロフ) - おかえりなさぁぁい！！待ってました！ (2020年11月21日 19時) (レス) id: c248a8f0c7 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - Tokiさん» 困惑と思惑4、の最後の言葉、すごい鳥肌が立ちました。いい意味です！もう、最高ですか… (2020年9月30日 20時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Toki | 作成日時：2020年7月24日 21時
