奇襲 ページ28
me side
──お、演説してる
面倒くさそうな雰囲気の中で、しかしその様子を全く感じさせない力強い言葉が空へと放たれる。相変わらず顔面が良いな、とごくごく一般的な意見を持った。
建国記念日ということで一層の賑わいを見せる通りを抜け、王城へと続く抜け道を通る。城への潜入はしたことはなかったが、マッピング自体はある程度しているため難なく城内へと入れた。心底この仕事をしていてよかったと思いながら、浮き立つ心を落ち着かせる。
遠くから見えた彼の姿と、その後ろに控えていた幹部らしき人々。なるほど酒屋の店主の言う通り、出席していたのは自分と同世代の男たちだった。
『皆あいつの酔狂に惹かれたのかね…』
射撃場らしき場所に隣接されている森を突っ走り、城門付近へと移動する。警備の人数は必要最低限のみで、城の中へと続く道は開け放たれている。なんとも侵入しやすい警備だ。
『…中庭に抜ける道があったはず』
気配を消して門番の側へ行き、音もなく2人を気絶させる。声も出せないほどの早業ゆえ、バレることは無かっただろう。
『…さて、遊ぶか』
装備を確認し、中庭を目指して走り出す。途中何人もの衛士に遭遇しかけたが、此方に気がつく前に全員沈めてやった。
『中庭到着。…あれが総統室か』
見上げれば、城の中でも門から1番離れた場所にある総統室が見える。人の気配は無いのであそこには誰もいないのだろう。ふむ、どうやって"会いに"行こうか。
『とりあえず幹部の方々と一戦交えたいところだが……お、あれは』
ちらりと廊下を覗くと、緑色のパーカーを被った男と、その隣を歩く背の低い橙の服が此方へと向かってきていた。橙はともかく、あのパーカー男には見覚えがある。
『…僕の勘はアタリだったってことね』
口角が上がるのを抑え、話ながら歩いてきた2人に向かって殺気を放ち背の低い方へとナイフを投げた。流石と言うべきか、脅威のスピードで反応したパーカー男。侵入者！！と耳元のインカムに向かって叫ぶ橙。その声を聞きながら、廊下の真ん中にゆっくりと姿を現す。
息を飲むパーカー男に向かって、"あの時"と同じ笑顔を向ける。次いで、言葉も。
『やあ。グルッペン･フューラーって、知ってる？』
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眠る猫 - 私は本当の事を言っただけですよ！！本当に面白くて、更新されてたら真っ先に見に行きますもん！ (2020年6月4日 16時) (
レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
ととちゃ。(プロフ) - いやいやいや褒めすぎっすよ！思わず顔がにやけましたわありがとうございますっ (2020年6月3日 19時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - ととちゃ。さん» ちゃんとオリジナルフラグ、外れた様ですね！よかったです！！…にしてもこの作品、面白すぎるでしょ！？天才ですか！？もう、好きです！（は？） (2020年6月3日 18時) (レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
ととちゃ。(プロフ) - 眠る猫さん、アドバイスありがとうございます！そう言って頂けるとものすごく嬉しいです！無理せず自分のペースで頑張りたいと思います！ (2020年6月2日 16時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - あと、この作品をとても楽しみにしながら待っていますので、無理しない程度に更新を頑張って下さいね！ (2020年6月1日 21時) (レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Toki | 作成日時：2020年5月23日 16時
