再会 ページ19
gr side
会場が騒がしい。
tn｢グルさん、ちょっと｣
トン氏に連れられ、窓際へと移動する。後ろに着いてきたゾムをみやり、声を潜めて何があったのか聞いてみる。
tn｢あっちで人が倒れたらしいで。多分毒やろな｣
｢ほう。δ国は比較的安心と思っていたが、そうでは無いらしいな｣
tn｢とにかくパーティは中止や。あの2人回収して帰るで｣
zm｢ちょっ、待ってトントン｣
思わず、と言ったふうに呼び止めたゾムをトントンと2人で見つめる。焦ったような顔をしている割に、声色は明るい。
tn｢なんやゾム。もう飯は食えへんで？｣
zm｢ちゃうねん。グルッペン、さっきあいつおったんやで。俺見たもん｣
｢あいつとは？｣
息を吸い、興奮を抑えるようにしてゾムが呟く。
zm｢グルッペンに伝言頼んだやつ。ファルス公爵？だかの後ろにずっとおったの見た｣
──頭が、思考を放棄した。
｢…本当か、ゾム｣
zm｢ホンマやで。前あった時より背高なってたけど、あと目の色もちゃうかったけど、絶対あいつや。声も同じやった｣
｢…そうか｣
tn｢グルさん？｣
嫌な予感がするとでも言いたげなトン氏に笑いかけ、ゾムの方を向く。確かファルス公爵はδ国の大臣。自国のパーティで不祥事があったと聞けば真っ先にそこに向かうだろう。そうすれば、あいつも。
｢ゾム。ファルス公爵の顔は分かるか？｣
zm｢何となくなら覚えてるで｣
｢よし。案内しろ｣
tn｢ちょ、ちょ、グルさん？危ないって。帰ったほういいってこれ！｣
止めようとするトン氏を無視してゾムを連れて歩く。後ろで｢…ぁああもう！｣と悪態をつく声が聞こえるが、今の俺にそれを窘める気はなかった。
──悪いトン氏、用事ができた
心の中で謝罪し、一際大きなテーブルに群がる人々の場所へ。人が倒れたのはあそこで間違いない。あとはどうやって公爵を見つけるかだが、そこはゾムに頼るしかない。
｢ゾム、見つけたら教えてくれ｣
zm｢分かった。…でも、トントンはええの？｣
｢…多分大丈夫だろう｣
全くもって大丈夫では無いと思うが、今は無視。
それよりも早く。
──早く、お前に会いたい。
その想いだけが、俺を前へとつき動かした。
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眠る猫 - 私は本当の事を言っただけですよ！！本当に面白くて、更新されてたら真っ先に見に行きますもん！ (2020年6月4日 16時) (
レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
ととちゃ。(プロフ) - いやいやいや褒めすぎっすよ！思わず顔がにやけましたわありがとうございますっ (2020年6月3日 19時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - ととちゃ。さん» ちゃんとオリジナルフラグ、外れた様ですね！よかったです！！…にしてもこの作品、面白すぎるでしょ！？天才ですか！？もう、好きです！（は？） (2020年6月3日 18時) (レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
ととちゃ。(プロフ) - 眠る猫さん、アドバイスありがとうございます！そう言って頂けるとものすごく嬉しいです！無理せず自分のペースで頑張りたいと思います！ (2020年6月2日 16時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - あと、この作品をとても楽しみにしながら待っていますので、無理しない程度に更新を頑張って下さいね！ (2020年6月1日 21時) (レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Toki | 作成日時：2020年5月23日 16時
