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me side
『お初にお目にかかります』
案内された部屋は広く、数々の装飾品に彩られた鮮やかな空間だった。その部屋の真ん中に堂々と座る男こそ、今回の依頼人──δ国の大臣、ファルス公爵だった。
δ国は隣合う3国の中で唯一の王政国で、ファルス公爵は大臣として地位を高めつつある男だ。肉付きのいい身体は程よく締まっており、趣味が武道なだけあって精悍な顔つきをしている。変な噂も聞かないし愛妻家。そろそろ40後半と聞いていたが、30代と言われても違和感がない気がする。とにかく好感を持てる男だった。
fa｢初めまして、何でも屋のリュウくん。δ国で大臣をしているファルス公爵だ。早速だが依頼をしてもいいかね？｣
『はい。内容によると｢国際パーティの護衛｣とありましたが…具体的な仕事内容はなんでしょうか』
fa｢4日後に我が国で開催される国際パーティでの護衛を頼みたくてね。本来なら近衛兵を出したいところなんだが、つい先日近衛兵関連で汚職事件があったものだから、信用ならなくて…。かといってうちのを連れていくのも気が引ける、という訳で君に頼みたいのだよ。報酬は提示した通りでどうだろうか。勿論それ以上の働きをしてくれたら加算するよ｣
全くもって悪くない条件だ。正直舞い込んできた時にため息が出るほどの高利益。受けない手はなかった。
『承知致しました。ですが、僕はあくまで護衛として雇われの身。それ以上の対価を求めることは願いかねます』
fa｢ああ、理解しているよ｣
『では4日後、またお伺い致します』
何でも屋『リュウ』は契約書を書かない。
紙の約束など所詮うわべごと。口頭のみで誓いを立て、違反すればそれ相応の報酬を頂く。自身の信頼を高めるために敢えてこのスタイルにしているが、中々に評判は良いようだ。せっかくだしδ国でも見て回るか、とバイクを店に預けて歩きだした。
『賑わいはそこそこ…ああでもα国よりかは賑わってるな』
長い伝統を持つδ国は国民の王への信頼が厚く、緩やかな支配とともに平和を享受してきた王政国家で、戦争とはかけ離れた人びとの表情は皆穏やかだ。軍事力ではα国に劣るだろうが、まず戦争にすら持っていくという判断をこの国はしない。鉱山を持ち貴重な資源が豊富に取れるこの国は、戦争などしなくとも生きていける巧みな話術交渉が売りらしい。
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眠る猫 - 私は本当の事を言っただけですよ！！本当に面白くて、更新されてたら真っ先に見に行きますもん！ (2020年6月4日 16時) (
レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
ととちゃ。(プロフ) - いやいやいや褒めすぎっすよ！思わず顔がにやけましたわありがとうございますっ (2020年6月3日 19時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - ととちゃ。さん» ちゃんとオリジナルフラグ、外れた様ですね！よかったです！！…にしてもこの作品、面白すぎるでしょ！？天才ですか！？もう、好きです！（は？） (2020年6月3日 18時) (レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
ととちゃ。(プロフ) - 眠る猫さん、アドバイスありがとうございます！そう言って頂けるとものすごく嬉しいです！無理せず自分のペースで頑張りたいと思います！ (2020年6月2日 16時) (レス) id: 077d8e943d (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - あと、この作品をとても楽しみにしながら待っていますので、無理しない程度に更新を頑張って下さいね！ (2020年6月1日 21時) (レス) id: f146e9ce83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Toki | 作成日時：2020年5月23日 16時
