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そらるの瞳はゆらゆら揺れている。
何はともあれからかわれた訳じゃなくて良かった
そらるはずっと私のこと好きだったんだ、ふふ
「あのさ彼氏いるのも知ってるけど、俺は」
「いや別れたよ」
「え、」
「てか実はだいぶ前から連絡取ってなかった」
「え?じゃあ…」
今度は私がそらるの手を握って真っ直ぐに、大好きだと伝えるように熱く見つめて
「付き合おうよ、私たち」
出会って8年
まさかこんなことになるとは。
繋がれた手がぐんと引っ張られそらるの胸に飛び込む。
温かさに包まれてたまらず背中に手を回すとそらるは私の肩に顔を埋める。
「うん」
急にそらるが可愛く見えておもちみたいな真っ白な頬にちゅ、ちゅと口付けた。
「私そらるのことすごい好きなのかも」
「何言ってんの、俺の方が好きだけど」
「どのくらい?」
抱き締められていた身体がゆっくり離れて見つめ合うと、そらるが私のことを心底愛おしそうに見つめるもんだから言葉がなくても伝わってしまう。
きゅん、と今まで忘れてた胸の高鳴り方をした心臓。
口角を少し上げて妖艶に微笑むそらるが近付いて
唇に柔らかい感触。
「んっ…」
優しく啄むように次々落とされるキスは今までと少し違う。
ひとつひとつ愛を伝えるように唇に触れる。
可愛がるみたいなキスに少し物足りなさを感じて自分から求めると腰に回った逞しい腕。
なんか、やばいかも
どんどん好きという気持ちが溢れて止まらない。
これからという時にちゅ、とリップ音を残して離れた唇。
まだ全然足りない、
「このくらい好きだよ」
「ん、分かったから…、」
「なに?」
羞恥心から言葉を詰まらせればそらるはニヤニヤ嬉しそうに続きを諭す。
意地悪なのはいつものこと、私だってもう慣れた
「もっかい」
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らん(プロフ) - 窒素さん» 窒素さん、そんなこと言ってもらえて私も嬉しいです。こちらこそ私の作品を読んでくださってありがとうございます♡ (2021年10月22日 18時) (レス) id: 9693ea101e (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - ねこまる@Milkさん» ねこまるさん、コメントありがとうございます!♡ (2021年10月22日 18時) (レス) id: 9693ea101e (このIDを非表示/違反報告)
窒素(プロフ) - 完結おめでとうございます!めちゃめちゃ好きすぎて他の作品含め一気に読んでしまいました…。らんさんの言葉選びや表現とても好きです!素敵な作品と出会わせてくれて本当にありがとうございます!これからも応援させていただきます! (2021年10月22日 16時) (レス) @page41 id: 6b83b66dbf (このIDを非表示/違反報告)
ねこまる@Milk - 完結おめでとうございます!次の作品も楽しみにしてますね! (2021年10月22日 7時) (レス) @page41 id: b6e29333b6 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - やをさん» やをさん、ありがとうございます♡ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 9693ea101e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らん | 作成日時:2021年10月8日 19時