【ヒプノシスマイク】末っ子 (ページ13)

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『お兄ちゃんとお出かけなんて久しぶりだね。』

左馬刻｢おう。逸れるなよ。｣

『でも急にどうしたの？お兄ちゃん、前にイケブクロなんて行くもんじゃねぇとか言ってたのに…。』

左馬刻｢…。｣

銃兎｢…はぁ。左馬刻。お前が自分から言うって言ったら黙ってたのに、言えてねぇじゃねぇか。｣

左馬刻｢うるせぇ。｣

銃兎｢いい。俺から言う。…A。2日間だけイケブクロでお世話になっててくれませんか？｣

『どうしてですか？』

銃兎｢前に左馬刻が留守中に事務所に無断で押し入った虫が居たでしょう？…ソイツらの組を左馬刻がどうしても潰したいらしく…。ですが、その場合、また左馬刻の留守中にAが襲われそうになるかもしれないと言うことを心配して、左馬刻は貴女をイケブクロに預けることにしたんです。｣

『なるほど…。』

左馬刻｢終わったら、すぐ迎えに来る。｣

『うん。…気を付けてね。』

左馬刻｢心配すんな。｣

銃兎｢もう少しで着くぞ。左馬刻。今度はお前からAをよろしくってこと言えよ。｣

左馬刻｢…ｯﾁ。｣

銃兎｢おいおい、ここで喧嘩になるなよ？｣

左馬刻｢先生は仕事で忙しいのは分かってるし、いつも暇そうな乱数に限って仕事が立て込んでて無理だとか…ふざけんな。｣

『でも一郎さん、優しそうな人だったよ。』

左馬刻｢…。｣

銃兎｢…A？貴女、何故…山田一郎を知っているのですか？｣

『乱数さんに紹介されて…。』

左馬刻｢乱数の野郎。｣

銃兎｢まぁ、知っているのなら話が短く済む。だろ？左馬刻。｣

左馬刻｢…。｣

一郎｢…左馬刻。お前から呼び出すなんて久しぶりじゃねぇか。…ってAちゃん!?｣

『お久しぶりです。一郎さん。』

左馬刻｢…ｯﾁ。俺様はお前なんかにAを預けたくはねぇが緊急事態だ…2日間……Aを頼む。｣

一郎｢わかった。｣

銃兎｢…左馬刻。行くぞ。｣

左馬刻｢…ｯﾁ。A、2日後な。｣

『うん。』

僕はただ離れて行くお兄ちゃんの背中を眺める事しか出来なかった。