【短編集】氷上の王子と私【羽生結弦】 (ページ12)

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13日、夜

久しぶりに結弦が早く帰ってきてご飯を共にする

『今日は色々調子がよかったんだよね』

｢そうなの？よかったじゃん！｣

嬉しそうに今日のことを話してくれる結弦
聞いてるこっちも嬉しくなってつい沢山聞いてしまうけどこの時間も好きだしいいの

それぞれお風呂を済ませて今はまったりタイム
ソファーで隣に座ってコーヒーを飲む

『明日何の日か覚えてる？』

急に結弦から切り出してきて驚く

『というか10分後？(笑)』

｢え！？｣

え、あと10分でバレンタインなの…
時間が過ぎるのって早いわね…

『フライングバレンタインしようよ』

｢なにそれ(笑)｣

『早く大好きなAのチョコレート食べたいなぁ！』

大げさに言うもんだから私が負けて冷蔵庫からフォンダンショコラを取り出す
綺麗な箱に赤いリボン
ラッピングもあの時に似せてみた

『あ、これ…』

｢覚えてる？はい、どうそ｣

覚えてるよ！なんて言って結弦は嬉しそうに私のあげたものを見ている

『ありがとう、本当に嬉しい』

｢喜んでもらえてよかった、よかったら食べよ！｣

『待って』

急に近付いた結弦の顔

0時きっかり、バレンタインは結弦の口付けで迎える