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潤side
ｰｰｰｰｰｰｰｰ
温まった煮魚を味見してた俺は、納得がいかない味に眉間に皺を寄せていた｡
「やっぱり、味が薄いよなぁ…。」
昨日、煮魚に使った醤油は容器にほとんど入っていなくて、使い切ってしまっていた。
それに、買いに行く間もなく仕事に行ってしまったから……
これから、買いに行けばいいけど寝不足で体がダルいし…
最近は、日差しがキツくなってきていて俺はそれだけで体力が削られるから行きたくない。
そういえば……
前にもこんな事あったよな？
俺って万能調味料持ってるじゃん♪
目を紫色に変えて、力を加減しつつ鍋に手をかざす。
少し鍋の中を混ぜて、味見…
おぉ!!
ばっちりじゃん！
火を止めて、コーヒーのおかわりを淹れてソファーでウトウト。
窓ガラスに何かが当たっているような音がして、意識が浮上した。
窓に視線を動かすと、スズメが二羽止まり木の所に居た｡
窓を開けてあげると部屋の中を見渡しているから、二階に続くドアを開けてあげたら二階に飛んで行った。
あの二羽のスズメは、雅紀を起こしに来たのだ。
二階から物音がして、聞こえてくるスズメのさえずりと紙袋が擦れる音。
ドタバタと足音をさせて下りてきた雅にぃは、俺を見ておはようと言って紙袋を持っている片手を見せて玄関から出て行った。
スズメとかにあげるビスケットが入っている紙袋だ。
雅にぃの足音で３人の兄たちも起きて来た。
、
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作者名：莉乃 | 作成日時：2017年6月6日 12時
