【銀魂】【続】男装やめても一般人になれなかった件

第五十八訓 ページ10

「行けェェ！！アイツらの首をとれェェ！！」

「ひるむなァァ！！」

「押せ！押せェェ！たたみかけろォォ！！」


天人達が何か言っているが気にしない。


私達は斬って斬って斬り倒していく。


…私の場合フライパンで頭狙って殴ってるだけだけど。


「世の事というのは中々思い通りにはいかぬものだな！

国どころか、友一人変えることもままならんわ！」



小太郎がそう言う。


それに銀時は

「ヅラぁお前に友達なんていたのか！？そいつぁ勘違いだ！！」


…そう返した。


『ちょっ、言ったんなよ銀時！小太郎が可哀想だろ！？

大丈夫だぜ小太郎！俺が友達になってやるから！』


「斬り殺されたいのか貴様らは！！」



え、何で！？


銀時は分かるけど、何で私まで！？



「銀時ィィ！！」

「あ"あ"あ"！？」


すると、銀時と小太郎は背中を合わせた。


…仲良いなお前ら！！



「…お前は変わってくれるなよ

お前を斬るのは骨がいりそうだ。まっぴら御免こうむる」

「…ヅラ お前が変わった時は、俺が真っ先に叩き斬ってやらァ」




二人は、肩で息をしながらそう言った。


そんな二人の間には見えない絆というものを感じ、少し寂しい気持ちになる。



「高杉ィィィ！！」

「そーいうことだ！」


銀時と小太郎は刀を前に突き出しそう言う。


「「俺達ゃ次会った時は仲間もクソも関係ねェ！全力で…てめーをぶった斬る！！」」


「せいぜい街でバッタリ会わねーよう気を付けるこった！」


そう言い二人は船から飛び降りた。


…飛び降りた！？


『えっ、ちょ…えぇ！？お、置いてかないでェェ！！』


そう言い慌てふためく私。


「ポチ」


『へぁ？』


すると、遠くから声がかかった。

…晋助だ。


『え、ちょ、どーしよう晋助ェェ！！置いてかれた！もう無理！死ぬ！死んだ！』


「ちっとァ落ち着け。馬鹿丸出しだぞ」


んな事言われたって！


後ろには天人達が迫ってきてんのに！！


「おーいポチ！！何をしているのだ！！早く降りてこい！！」


すると、今度は下から声がかかった。


お、降りろ！？


それ自 殺行為だから！！



「ポチ！早く！！」


『〜〜〜ッ！』


ええいままよ！


どうにでもなれ！


そう思い、船から飛び降りる。


───その時。


晋助の口が、“じゃあな”と動いた気がした。



『うおっっ！』



飛び降りた私は、小太郎にお姫様抱っこされる形で受け止められた。



『…あ、あざーす……』

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