【銀魂】【続】男装やめても一般人になれなかった件

第七十六訓 ページ28

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私は、その言葉に共感した。


私は、男として育ってきた。


でも、それは所詮真似事で。


いつの間にか、差は歴然と現れていた。


男と女の壁。


それを乗り越えようと必死になっても、差は開いていくばかりで。


いつの間にか、置いてかれてしまった。



「ケホッゴホッ…」


すると、ミツバさんが咳き込みだした。


『！だ、大丈夫ですか！？』

「もう休んだほうが…身体に障るぞ」

「ゲホッ…大丈夫、です…もうちょっと、誰かと話していたいの」


ミツバさん…


『私なら、いつでも話し相手になりますからっ！今はもう、休んだほうが…！』

…すると、ミツバさんの口から赤い液体が…。


「！！…オイッ！！」


銀時が呼びかけるも、ミツバさんは倒れてしまった。




…これが最後の会話だなんて、考えたくもなかった。









・









・









ミツバさんは、ガラスの向こうで眠っている。

ミツバさんが倒れてから一日が経った。


沖田くんは、昨日から一睡もしてない。


…というか、ここにいる人…沖田くんも、近藤さんも、私も、隣でいびきをかいている銀時も、全員眠っていない。


…起きてるくせにいびきをかいて寝てるフリするとか、いつの間に銀時はこんなに器用になったんだろう。



私は、ただボーッとガラスの向こうを見つめるだけだ。



沖田くんと近藤さんの会話も聞こえないくらい。


ただ、ミツバさんの無事を祈っている。







…だって、いくらなんでも早すぎじゃないか。



出会ってまだ数日しか経っていない。




なのに、どうして…



ああ、どうして世の中はこんなにも不平等なんだろう。



…なんて考えても何も変わらない。



…大丈夫、まだミツバさんは生きている。



大丈夫、死なないよ。死ぬはずがないよ。



だって、あんなにいい人なんだもん。



生きてくれなきゃ…

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