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第百訓 ページ3

「男が己の命を賭した最後の頼み。こいつは聞いてやった方がいいんじゃないかな」


そんな破壊神の言葉を聞き、晴太くんは走って行った。


「ムダな真似を」

それを鳳仙は横目で見て、そう呟いた。



……晴太くんが銀時の最後の頼みを叶えるならば。私は……



懐のフライパンをぎゅっと握る。



「!」

『ウォォォオオオ!!!』


私は破壊神の不意をつき、鳳仙のもとへ走る。



――ガンッッ


鳳仙めがけて振り下ろしたフライパンと、鳳仙の傘とがぶつかり合い、音がなる。



『くっ……』


「なんだ小娘。いきなり出てきよって」


『……っ、きの、………


「はァ?」


『…さっきの、言葉!!撤回、して!!』


腕が震える。力差は歴然としている。

…だけど、負けられない!!


『銀時、は…、敗者(まけいぬ)なんかじゃ、ない!銀時は、今まで、たくさんの人を…護ってきた!!銀時の剣は、曲がってなんか、ない!!!』


その言葉に勢いをつける。


「ふっ、何を言う」


『うぁっっ!!』

私は鳳仙の力に押され、弾き飛ばされてしまった。


「感情のまま飛び出てくるとは、愚かなものよ」


鳳仙はそう言い、倒れる私に傘を向ける。


「貴様は、あの男に護られた命を自ら捨てに来たのだ。それは、あの男の意志を反するものではないのか?貴様こそ、あの男の死を無駄にしているではないか」


そう言って笑う鳳仙を、睨む。


「クックック……では、貴様もあの男と同じところに送ってやろう」


そして、鳳仙は傘を振り上げる。


私は、ぎゅっと目を瞑った。




…だが。




いくら待っても痛みは来ず、恐る恐る目を開くと。



「……お前、わしの邪魔をするか」


――映ったのは、破壊神の後ろ姿だった。



「いいえ。
……ただ、決めてたんです。この女は、俺が殺ると」


そう言った破壊神と、鳳仙は互いの顔を凝視し合う。


……何だか、目と目の間に火花がみえるような……。


そうして、少し経った後。


鳳仙は、徐に笑いだした。


「ふっ、いいだろう。今回は見逃してやる」





鳳仙がそう言った後、私は破壊神に連れられ元の場所に戻った。

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めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんにちは。一気に読ませていただきました。お話の続きが読める日がある事を祈ってます。 (2023年2月28日 14時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
Rio - とても素敵な作品でした。(^^)♭ このお話の続きが気になってオールしました! (2022年9月18日 6時) (レス) @page13 id: 9824f121c1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ - 大好きです、このお話。無理せず…いや無理してでも更新お願いします!! (2022年5月4日 10時) (レス) @page13 id: d1e9fea686 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこのみんと(プロフ) - とっても素敵なお話をありがとうございます!いつか修正が終わってまたこのお話が更新される日を心待ちにしてます(^-^)頑張ってください! (2020年9月22日 15時) (レス) id: dfbb799ac9 (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 続きとても気になります!更新頑張ってください! (2020年3月6日 21時) (レス) id: ec56057e30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ニコぱー | 作成日時:2019年6月11日 20時

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