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「ただの気まぐれ」 ページ21

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「これは失態……部外者、しかも七不思議が二番目の「ミサキ階段」様が入られていたとは……」

「あら、よく言ってくれるわね。私はもう(七不思議二番目)を降りたのよ。だから平和に暮らしたいのにアンタたちが問題を起こすから……平穏に暮らせないじゃない。」






失敬でしたね。と男性──楽無は頭を下げるがヒクリと少し眉を曲げたのを花子は見逃さなかった。楽無はですが、と付け足した。




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「「ミサキ階段」様であろうが我が主の邪魔をしようとするならば情け無用……!!」







一段とカァと大きく鳴いた烏は啄まんと攻撃してくる。ヤシロは転んだままの姿勢でヤコを見上げた。




「アンタたち早く行きなさいよ。巻き込まれても知らないんだから……。」



光はヤシロの腕を引いて立ち上がらせる。呆然としていたヤシロは意識を取り戻すと、未だ戦っているヤコに大声で伝えた。







「ヤコさん!ありがとう!!!」



「!!……ふんっ、コレはアタシの気まぐれだから感謝なんて言うんじゃないわよ!!だから勝ちなさいよ!!」



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─────





「随分と彼らに御恩があるようで……で無いと、わざわざ此処まで来るわけが無い……ですよね?」



「アタシに詮索をするなんて良い度胸じゃない」





ハッ、とヤコは嘲笑った。それを合図にヤコのハサミが大烏の心臓目掛けて刺さるが、バサバサと弾けるように通常サイズの烏が大量に散った。



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「……だから面倒臭いのよ……烏天狗とかの日本妖怪は」


「……貴方も同じような者では?」


「一緒にしないで頂戴。私は今は怪異であれ、昔は神格があったのよ。」





彼女の脳内には想い人(ミサキ)の姿が過ぎる。だけど、それはもう過去の事。それに振り切っているのだ。そういえば、と彼女はふと楽無に説いた。




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「アンタは妖怪でしょう?……何でアンタは怪異──それも七不思議に仕えてんのよ。可笑しいわ。」

「せきばん」→←「にばんめ」



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のんのん - おっもしろいです!これからも応援してます! (2020年7月28日 19時) (レス) id: 7c57b8ea8a (このIDを非表示/違反報告)
クリパーランプ - 続きがすごく気になります(*≧∀≦*)コレからも更新等々頑張ってください!応援してます! (2019年1月5日 0時) (レス) id: 12fca75d2a (このIDを非表示/違反報告)
黒猫と影猫とお菓子。(プロフ) - 続き、ますか…?(期待の目) (2018年8月4日 22時) (レス) id: bf9c53bfd9 (このIDを非表示/違反報告)
翡?翠(プロフ) - はらさん» ご注意ありがとうございます。外し忘れてました…。すぐに外します。 (2018年5月2日 22時) (レス) id: 99ba1bed6a (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月2日 22時) (レス) id: 24eceefe57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 x他1人 | 作成日時:2018年5月2日 22時

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