単純に頭が悪い。【ツルネ】

2 愉快な仲間たち。 ページ2

二階堂side。




「はよ」




「んあ、おはよ、二階堂」




朝教室に入ると、前の席でスマホをいじっていた女子生徒、甲夜Aが俺を見た。




この女、クラスの大半、後輩、先輩などには「かっこいいA(先輩)」として振舞っているが、実際は






「先程道着にテレピンぶっかけたんで今日体操着の参加で許してください」


「馬鹿野郎」






相当な馬鹿だ。





「二階堂、どうしたの？あ、私の顔に見惚れていた？そう、、、ごめんなさい」

「勝手にフんな。んなわけねえだろ」



教科書で勢いよく叩いてやる。



「いってぇ、、、最低だよお前！」


「そうかよ」



こいつとは一年の頃から絡んでいて、弓道部に入った途端に不破と意気投合し、大田黒も含めて、なんとなくいつものメンバー、みたいになっている。




「あ、育成失敗した」



Aのスマホを覗き込むとスマホゲームをしていた。




「芳田君、ここどうやって進めた？」


Aはクラスの端にいる大人しい男子にそう話しかけに行く。コミュ力お化けかよ。



「＿＿＿＿＿？＿＿＿＿ ＿＿」

「＿＿＿！！＿＿＿＿！？」



なんか盛り上がってる。



Aはアニメも見るしゲームもするしドラマも見るしアイドルもある程度把握している。

昔何故そんなに色々手を出すのか聞いたら、何事も知れば面白いし、インスピレーションになる。との事だった。




「ふー、、、」


「何の話してたんだよ」


「推しキャラ。私の推しと彼の推し同じ子だったから、、、、」



Aが話しかけたおかげなのか、その男子は心做しか嬉しそうだった。








「あ、やべ、必勝法聞くの忘れてた」

「本題忘れてあんだけ話してたのかよ」

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