52 ・ ページ6
鳴宮side。
その日の夜、俺は五人で話した後、四人よりも早く部屋へ戻ろうとエレベーターに向かった。
エレベーター前には、偶然二階堂先輩の姿。
少し気まずさを感じながら二人でエレベーターへと乗ると、本来すぐ2階に着くはずのエレベーターが、一向に到着のチャイムを鳴らさないことに気付いた。
「あれ、、、止まってます?エレベーター」
「はあ?おいおい、勘弁してくれよ、、、」
俺はマサさんと連絡をとることにした。
マサさんに言われた通りに非常ボタンを押したら、エレベーターの会社と繋がった。30分くらいで修理の人が来てくれるらしい。
会社との連絡が切れると、同時にライトが消えた。その後すぐに強い衝撃が来たが、二階堂先輩が支えてくれて、指先をぶつけるくらいで済んだ。
「30分か、、、長いな、、、」
・
それからは、暗闇の中で話した。
俺が早気になったこと。辻峰の仲間たちのこと。
そして、気になっていたことを聞いた。
「二階堂先輩。ついこの前、桐先の本村先輩から、A先輩とは幼なじみだって聞きました」
「!」
「A先輩とは_____」
「聞きたくない、アイツの名前なんて」
「え?」
「あの嘘吐きなんて、信じなきゃ良かった」
「それって、、、、」
二階堂先輩は少しずつ、ぽつり、ぽつりと呟くように話し出した。
74人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:co2 | 作成日時:2023年6月12日 23時